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私が怪我をしたことを聞きつけたのか医務室に鬼のような顔をしてすっ飛んできた喜八郎とそれを宥める滝夜叉丸。
空気を読んだのかそれとも居た堪れなくなったのか、気がつけば伊作先輩と乱太郎の姿はなくなっていた
「え、えっと…保健委員会の手伝いで薬草をとりに行きまして…」
平「それで?」
「ドクタケの忍者二人組と出会ってね、伊作先輩が応戦してくれている隙に私と乱太郎は逃げたんだけど、辿り着いた道が壊れかけの橋で…」
綾部「ちょっとまってよ、なんでドクタケの忍者が三人を襲ったの…?」
「ま、まあ最後まで聞いてよ…」
私も気を失って曖昧になっていた記憶を思い出させるように二人に事情を話す。…怒られるのか?これ、ブチギレられるのか?
「それで、雨も降り始めちゃったもんだから横着してそこを強行突破しようとしたんだけど…渡り終わりそうな時に橋が壊れてしまって骨組みで左足を殴打」
平「本当にお前はなにをしているんだ?」
「足はこの通り…いった!」
綾部「もう二度と動かないで!」
「す、すんません……それで乱太郎には先に学園に戻るように指示して、足が動かないからどうしたもんかと悩んでいたタイミングで山田先生の息子の利吉さんとたまたまお会いしたの。そこからはごめん、意識を失っていたからわからないんだけど」
振り返ればわざわざあの橋を渡らなくてもよかったとか、乱太郎と足を引き摺りながらでも学園に戻ればよかったとか、色々考えは浮かぶけれど、後輩が無事に帰れたならそれでよかったんじゃないかとも思う
綾部「それ、本当に最適解だと思う?」
「うん…考えなしではあったけど乱太郎は無事だったし…」
綾部「一年坊主じゃなくて!Aが!それで100%無事だったかって聞いてんの!」
「い、一年坊主…」
平「あと最初の聞き方だと伝わらんぞ、喜八郎」
綾部「うるさい滝夜叉丸」
「…もしかして喜八郎、心配してくれてるの?」
綾部「……それ以外になにがあるの」
平「蛇足だが私も心配してるぞ、手汗がすごいことになっている」
「冷静に実況するのやめて…」
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八重(プロフ) - ゆずこしょうさん» ありがとうございます〜!ご期待に応えられるように頑張ります! (3月21日 22時) (レス) id: 6efa099dc1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずこしょう(プロフ) - こんな作品待ってました!これからも頑張って下さい! (3月21日 13時) (レス) @page32 id: e261693cf6 (このIDを非表示/違反報告)
八重(プロフ) - リンちゃんなう!さん» 嬉しいコメントありがとうございます!ぜひこれからもよろしくお願いします! (3月20日 22時) (レス) id: 6efa099dc1 (このIDを非表示/違反報告)
リンちゃんなう! - 夢主ちゃんの性格が好みです!楽しくて一気読みしました!続き楽しみにしてます^^ (3月20日 17時) (レス) @page22 id: 99c0a2ef87 (このIDを非表示/違反報告)
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