忍たま長屋への引越し ページ4
・
「……お世話になりました」
シナ先生に進級おめでとうと、同時に渡された紫色の装束(と学園長のブロマイド)と自室にあった僅かな荷物を箱に詰めてきっと明日から早速新しい子が使うであろう室内を綺麗に磨き上げて挨拶をする。もちろん返事なんかない。
「ユキちゃん達、明日驚くかなあ…」
一応これでも先輩なもんで、明日元気に登校してきたくのたまの良い子達が私がいなかったら驚くだろうかと、そんなことを考えながら忍たま長屋へと足を進める。
結局1番驚いているのは私なんだけれど。
…
どうやら忍たま長屋でも私は1人部屋に入れるらしい。これだけこちらに空きがあるならもういっそのこと寮に関しては合同にしてしまえばいいのに…いや、思春期の(?)生徒には向かないものかしら
「…ここか」
ご丁寧にすでに名字と札がかけてある部屋、ここが私の新しい部屋らしい。
学年にすると私は4年生、組はどうなるんだろうか
?「キミ、明日から四年生だろう?くノ一教室の場所わからなくなっちゃった?」
「あっ…ど、どうも…?」
一旦箱を床に置いてから部屋の中に入ろうとしたところ、後ろから現れた生徒に箱を奪われて(?)声をかけられる
…確か、同い年の綾部喜八郎。通称は穴掘り小僧、簡単に言えば変人だ。
「実はかくかくしかじかな事情で今日からここに引っ越しをすることになりまして」
綾部「おやまあ、大変だね」
「あ、名字 Aです。よろしくね?」
綾部「もちろん名前は知ってるよ、僕は明日から四年い組の綾部喜八郎。同い年だし気軽に話しかけてよ」
「ありがとう、喜八郎って呼べば良いかな?」
綾部「もちろん、僕も名前で呼ばせてもらうよ…ところで、組はもう決まっているのかい?」
私がここへきた事情説明とお互い自己紹介をして、立ち話するのもなんなので私の新しい部屋へ2人して足を踏み入れる。話のわかる子だ。
「それが、まだ伝えられていなくて」
綾部「学園長も山本シナ先生も随分雑な扱いをされるんだね」
「最年長ってそんなもんよ…あ、わかった」
喜八郎に哀れみの目線を向けられて、気まずさを誤魔化すために彼が部屋の中に置いてくれた自分の荷物に目を向ければ学園長先生のブロマイドと目が合う。それを手に取って裏返せば…
【四年い組へ編入】
達筆な文字で書かれてある。どうやら私はい組に編入するらしい。
81人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
八重(プロフ) - ゆずこしょうさん» ありがとうございます〜!ご期待に応えられるように頑張ります! (3月21日 22時) (レス) id: 6efa099dc1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずこしょう(プロフ) - こんな作品待ってました!これからも頑張って下さい! (3月21日 13時) (レス) @page32 id: e261693cf6 (このIDを非表示/違反報告)
八重(プロフ) - リンちゃんなう!さん» 嬉しいコメントありがとうございます!ぜひこれからもよろしくお願いします! (3月20日 22時) (レス) id: 6efa099dc1 (このIDを非表示/違反報告)
リンちゃんなう! - 夢主ちゃんの性格が好みです!楽しくて一気読みしました!続き楽しみにしてます^^ (3月20日 17時) (レス) @page22 id: 99c0a2ef87 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ