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委員会に行くのを億劫になっていたことを当然知らない食満先輩は私をにこやかに迎え入れてくれた。
食満「お前たち…特に一年生は知らないと思うがくノ一教室の名字 Aだ」
『くノ一教室の人たちも委員会に参加するんですか?』
ふくよかな体型をした、笑顔が可愛らしい一年生が先輩に問う。もちろんそんなわけがないことを知っている三年生は不思議そうに私を見つめる
「実はかくかくしかじか…」
食満「A、一年生には通じないぞ」
「失礼…私はもともとくのたま教室で普通に授業をしていたくノ一のたまごだったんだけど、まあ要するに寮の定員オーバーで忍たま長屋に追いやられたの、それで委員会にも参加することになってね」
かくしか構文が通用しないことに内心舌打ちをしながら編入後、何度目かわからない説明をすると一年生たちは「おー」とわかっているんだかわかっていないんだか、とりあえず拍手をしてくれた
『せ、先輩がこちらにいらしている噂は聞いていましたが…何もそこまで事情を包み隠さずおっしゃらなくても…』
「君は…」
富松「三年ろ組の富松作兵衛です。よろしくお願いします」
「深々〜…」
深々とお辞儀をするのは三年生の富松…確か方向音痴の級友に振り回されている苦労人とユキちゃんたちが話していた気がする。
私のあまりにプライドのない経緯紹介にあたふたするほどだ、いい子なんだろう。
食満「見てわかっただろうが気さくなやつだ、女子だからと遠慮することはない。たくさん頼ってやってくれ」
『はい!』
食満先輩がそうおっしゃると一年生たちが私の元に詰め寄ってきて目をキラキラとさせる
あぁ、懐かしい後輩を愛でるこの感覚。
食満「…本当はさっそく小平太(体育委員会)が掘った塹壕やら小平太(体育委員会)が壊した道具を修理しようと思ったんだが…せっかくだ、お互いについて詳しくなるといい」
「先輩、先輩が眩しすぎるほどに先輩だということはわかりました」
食満「お、おう…?」
体育委員会の主語が七松先輩と入れ替わっている食満先輩のお言葉に甘えて、まずは後輩たちとの親交を深めることにしよう。
…
その他の後輩は右から一年は組のしんべヱ同じく喜三太、ろ組の平太というらしい。
しんべヱ「くのたま教室にも上級生の先輩がいらっしゃるんですか?」
きた…多分みんなが気になっているやつだ。
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八重(プロフ) - ゆずこしょうさん» ありがとうございます〜!ご期待に応えられるように頑張ります! (3月21日 22時) (レス) id: 6efa099dc1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずこしょう(プロフ) - こんな作品待ってました!これからも頑張って下さい! (3月21日 13時) (レス) @page32 id: e261693cf6 (このIDを非表示/違反報告)
八重(プロフ) - リンちゃんなう!さん» 嬉しいコメントありがとうございます!ぜひこれからもよろしくお願いします! (3月20日 22時) (レス) id: 6efa099dc1 (このIDを非表示/違反報告)
リンちゃんなう! - 夢主ちゃんの性格が好みです!楽しくて一気読みしました!続き楽しみにしてます^^ (3月20日 17時) (レス) @page22 id: 99c0a2ef87 (このIDを非表示/違反報告)
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