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「ーっ!痛ったい!!」



食満「大丈夫か!?」




…どうやら私が食満先輩と地面の間に入ることは若干成功したらしい、先輩は見た限り全く傷を負っていないし、私だって反射で痛いとは言ったものの、上手く倒れ込めたから落下の衝撃を背中から地面に流すことができた




食満「…っ、すまん!すぐに退く!」




「あぁ…お気になさらず…」




結果的に食満先輩に覆い被さられるような体勢にはなったものの、勢いがあり過ぎて何も気にしていなかった。…意識されると恥ずかしいんだ、こういうのは。




「ところで伊作先輩……あ、よかった」




食満「伊作!!なんでお前崖から落ちて木から落ちて、頭をぶつけて……最後は落とし穴に落ちるんだ!!」




私たちの隣に落下したはずの伊作先輩の姿が狙い通りなかったので安堵して体を起こす。

伊作先輩が落下している時に落下地点でたまたま目に入ったのは昨晩喜八郎が掘ったであろう出来立ての落とし穴とその印だった。散々私が優しい落とし穴を作るように言っていたからきっと、先輩は大した怪我をしていないはずだ。




食満「大丈夫か!?って…なんだこの落とし穴!!罠とは思えないほど浅いし綿が敷き詰められている…」




伊作「すまない留三郎、Aも…落とし穴のおかげで助かったよ…」




「頭は打っていませんか?」




伊作「おかげさまで…君は随分冷静な観察力があるらしい」




伊作先輩に手を貸そうと思ったけれど、その必要もないほど浅い落とし穴だったので、自力で出てこられたようだ。


そうして3人揃って制服の土を払って対峙したタイミングで、ヘムヘムの鐘の音が鳴り響き、ゲーム終了と告げられた。




「お、おわった……助かった…」




極度の緊張感とまさかの"逃げ切った"という事実に強張っていた体がいきなり溶けたように力が抜けていき、足がふらつく。




食満「本当に大丈夫か?」




「嬉しさのあまり…」




伊作「独特な喜び方をするね…」




食満「とりあえず最初の場所まで戻ろう。連れていってやる」




「……ご迷惑おかけします」




ここはクッション材になったよしみだ。甘えさせていただくとしよう、
さっきまでは先輩を受け止められた!と自信があったのに、いざ背中に自身の体を預ければ二つしか変わらないのに背中が大きくてこれが男子との違いかと、勝手に気付かされる。



伊作「親子みたいだね」



…それはちょっと勘弁していただきたい。

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八重(プロフ) - ゆずこしょうさん» ありがとうございます〜!ご期待に応えられるように頑張ります! (3月21日 22時) (レス) id: 6efa099dc1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずこしょう(プロフ) - こんな作品待ってました!これからも頑張って下さい! (3月21日 13時) (レス) @page32 id: e261693cf6 (このIDを非表示/違反報告)
八重(プロフ) - リンちゃんなう!さん» 嬉しいコメントありがとうございます!ぜひこれからもよろしくお願いします! (3月20日 22時) (レス) id: 6efa099dc1 (このIDを非表示/違反報告)
リンちゃんなう! - 夢主ちゃんの性格が好みです!楽しくて一気読みしました!続き楽しみにしてます^^ (3月20日 17時) (レス) @page22 id: 99c0a2ef87 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:八重 | 作者ホームページ:p://  
作成日時:2024年3月19日 17時

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