【一次創作】魔法学校の日常 (ページ2)

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第二話ページ2

「ぜ、全然見れない…！」
少々出遅れたロンは張り出されたクラス替えを頑張って見ようと試みるが、目の前にいる大勢の人により近づくことすらできなかった。
数分経ってようやく人が教室に移動したころ、ようやくクラスを確認することができた。
「僕は…1年G組の34番だ」

自分の席に着き、ホームルームが始まる。
「G組の担任となりました、ニール・マホガニーです。これから一年間よろしくお願いいたします」
(あんまり厳しそうな先生じゃなさそう。よかった～)
先生がこの一年間で何をするか話していった。
「重要なことは話し終わりました。私が話してばかりいてもつまらないので、余った時間は交流の時間にとします。それでは各々周りの人と話しましょう。」
先生のその一言を皮切りに、今まで静かだったクラスが一気に話し声で満たされた。
早速意気投合している人達や急に交流の時間がきて戸惑っている人、寝ている人に気づかずマシンガントークをしている人。ロンは戸惑っているタイプの人だった。
(そんな急に言われても！声をかけれそうな人、近くにいないかな？)
そんな混乱しているロンに一人、声をかけた人がいた。
「よっ！はじめまして。…とんでもなく緊張してるみたいだけど、大丈夫？」
まさか自分が話しかけるとは微塵(みじん)も思わず、素っ頓狂な声をあげながら返事を返した。
「あ？！だ、だいじょぶです！はじめまして！！！」
「だめっぽいなぁ～。」
超絶緊張しているロンを見て、男は苦笑しながら自己紹介をする。
「俺の名前は南野柊(みなのしゅう)。南野でも柊でも自由に呼んで」
「名前の感じがちょっと違う気がするんだけど、もしかしてアズマ出身？」
「そうそう。珍しいっしょ」
アズマは名前の通り東のほうにあるそこそこ大きい島国で、現在は色々あって鎖国されている。
「僕はロン・ビーブルだよ。初対面の人と話すの苦手でさ、入学初日からなじめなくてボッチになったらどうしようかと思ってたんだ。話しかけてくれてありがとう。」
「いいってことよ。んーそうだな、あと一人二人ぐらい話しかけに行きたいところだけどちょうどよさげな奴はー…お、あそこの二人に話しかけに行くか」
「待ってまだ心の準備できてない、おねがい、ちょおねがい！ほんと！まって！ま゛って！！！」
ロンの抵抗むなしく南野は二人組の方へとずんずん歩いていく。