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矢花サイド

龍が姿を消す数日前…。

松尾「バ〜ナ〜さんっ(*^^*)♪」

矢花「た、龍?どうしたの、ニコニコして(^_^;)」

夜、明日の準備を終えて寝ようとすると、寝巻き姿の龍が話し掛けてきた。

松尾「ジャジャジャーン(*^^*)♪」←『無責任ヒーロー』の歌詞

矢花「何それ?(・・?)」

龍が取り出したのは、小さな細長い封筒。

松尾「これ、バナさんにいつもお世話になっているお礼(*^^*)」

矢花「えっ…あ、ありがと…。開けてもいい?」

松尾「どーぞどーぞ(*^^*)♪」←ダチョウ倶楽部風

龍からのプレゼントに戸惑いながらも、封筒を開けて中身を出した。

矢花「ヘアカット1回分無料券…?」

龍はモジモジしながら、「うん…//」と少し顔を赤らめて頷いた。

矢花「ちょっと待って?この前、俺にヘアカットした時のお金、取るのΣ( ゚Д゚)!?」

松尾「そんなわけないでしょ(^_^;)!」

矢花「ですよねぇ(^_^;)」

でも、何でヘアカットの券なの?(・・?)

松尾「商店街に行って色んなお店を回ったけど、バナさんが喜びそうなものがなかなか見つからなくて。だけど、たまたまヘアサロンに行った時に思い付いたんだ(^-^)」

矢花「そーゆー事だったのね…だけど、ヘアサロンに何しに行ったの?」

松尾「髪を洗ってもらった。気持ちよかったよ(*^^*)♪」

矢花「確かに綺麗だな〜(松尾の髪に触れる)」

松尾「きゃっ、くすぐったいよ//」

龍から貰ったプレゼントは使うのが勿体ない気がするけど、使う時を楽しみにしていた。


終点のバス停まで辿り着き、バスを下りて目の前の駅へと入る。

買った切符で改札を通ると、電車が来るアナウンスがちょうど流れた。

矢花「(白鳥町は、ここから各駅で10分ぐらいだったかな)」

急いでホームに向かうと、グッドタイミングで各駅停車の電車がやって来た。

土曜日だというのに、車内は人があまりいない。

席も沢山、空いているからとりあえず座るか。

矢花「よっこらしょ」

背負っていたギターケースを上の台に置いてから座り、電車に揺られながら目的の駅へと向かう。

実はギターケースを持ってきたのは、音楽好きの龍の為なんだ。

上手くいくかどうかは分からないけどね。

矢花「(龍を連れ戻せなかったら、どうしよう。まぁ、その場合は井ノ原さんは『そうだとしたら仕方ない』って言っていたもんな…(´・д・`))」

不安と心配が募る中、電車はどんどん進んでいく。

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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年10月17日 22時

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