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松尾サイド
長男の勤兄ちゃんは白鳥町から離れた、かなり都会の街にある会社で働いているんだ。
確か、有名な出版社だったかな?あそこは本社で、他の場所に子会社があった気がする。
次男の行兄ちゃんはバナさんが住んでいる街にある、定食屋で働いているの。
芸能人もお忍びで通うと噂されている、飲食店らしいんだ。
行「よし、夕飯にするか!今日はシチューだぞ(^-^)」
松尾「やった(*^^*)!だけど行兄ちゃん、お仕事終わりで疲れてない?」
行「心配するな。もう、野菜とかはとっくに切ってある。後はさっき買ってきた鮭を切るだけだ」
松尾「ねぇ、俺も手伝うよ。大変でしょ(^^)?」
行「それは助かる。じゃあ、兄ちゃんは鮭を切るからお前は切った野菜を炒めてくれ」
俺は「OK〜」と頷くと、フライパンと箸を出した。
ここに再び暮らすようになってから、家事をやるようになって、特に料理は楽しいんだよね。
この町にはスーパーはあるんだけど、コインランドリーやクリーニング店がないから洗濯物が特に大変(^_^;)。
白鳥町は寒くなるのが早いので、外で洗濯物を干すのは寒さの震えとの戦いである(^_^;)。
松尾「行兄ちゃん、どうかな?(・・?)」
行「おぉ、ちょうど良い所だ。こっちも鮭を切り終えたから、お鍋に入れるんだ」
松尾「はーい(^-^)♪」
後ろからバナさんとお母さん、勤兄ちゃんと充兄ちゃんの笑い声が聞こえてくる。
羨ましくて俺も入りたいけど、我慢我慢(^_^;)。
それから20分後、鮭と野菜のクリームシチューが出来上がった。
矢花「おー、美味しそう(*^^*)!」
行「さぁ、冷めない内にどうぞ(^-^)」
矢花「はい、いただきます(*^^*)!」
松尾「いただきまーす(*^^*)!」
松尾の母&勤&行&充「いただきます」
野菜と鮭がやわらかくて、体がポカポカと温まってくる。
そういえば子供の頃、シチューのおかわりをしようとお鍋を見に行ったら、
おかわりに行ったお兄ちゃん達がわざと沢山入れて、俺の分が全然なかったんだっけ…。
シチューだけじゃない。
鶏の唐揚げだって、フライドポテトだって…(´・д・`)。
行「龍、どうした?」
松尾「あっ…(・_・;)」
行兄ちゃんが心配そうに俺を覗きこんだ。
矢花「龍?(・・?)」
充「もしかして、子供の頃に俺らが…(´・Д・`)」
矢花「あの、どういう事ですか?」
勤「あぁ…子供の頃、俺らはコイツをいじめたりキツく当たったりして…食事の時もそうだったんだ」
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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年10月17日 22時