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松尾サイド
豊子「そう、黎くんは音楽を勉強しているのね」
矢花「はい、将来は音楽を生かす仕事をしたいんです」
片岡さんが淹れたミルクココアを飲みながら、バナさんの話を聞いているおばさん。
バナさんは色んな人達に自分の夢を否定されてきたけど、おばさんは否定せずに聞いてくれた。
矢花「学校の進路調査で一般の企業に就くように言われましたけど、友達に言われたんです。『先生が言っていた事は気にしちゃダメだ。色んな夢を持っているから、それに向かって頑張るの』って」
豊子「そのお友達の言う通りだと思うわ。進路調査でそう言われたのは、あなただけじゃないと思うわよ」
矢花「そうですよね…」
豊子「あなたの夢は素敵で立派だと思うわ。諦めちゃダメよ(^-^)」
矢花「はい、ありがとうございます(^-^)」
片岡「ねぇ、黎くん。折角だから1曲、弾き語りしてくれる?龍くんのお母さんから聞いたけど、素晴らしかったってね(^^)」
松尾「バナさん、お二人にも聴かせてあげてよ。俺も聴きたい(^-^)!」
バナさんは「そう言うなら…」と、
ケースからアコースティックギターを出して、弾き語りを始めた。
数分後…。
豊子「とても良かったわ。ありがとう、黎くん(^-^)」
矢花「こちらこそ、聴いて下さってありがとうございますm(_ _)m。そう言って下さって、嬉しいです(*^^*)」
弾き語りが終わって、おばさんに褒められてバナさんは照れている。
松尾「バナさん、そろそろ行こっか」
壁掛けの時計を見ると、そろそろ約束の時間が近づいてきたので、出ることにした。
矢花「分かった。片岡さん、ミルクココア美味しかったです。ご馳走さまでしたm(_ _)m」
松尾「ご馳走さま〜(*^^*)!」
片岡「どういたしまして(^-^)」
矢花「豊子さん、お体に気をつけていつまでもお元気で(^-^)」
豊子「ありがとう(^-^)」
松尾「おばさん、また来るね(*^^*)!」
2人に見送られておばさんの家を後にして、俺の家へと向かった。
矢花「(久々に龍の家に行くけど、緊張するなぁ…(・_・;))」
松尾「うちのお兄ちゃんは3人いるんだけど、一番上のお兄ちゃんが会社員で真ん中のお兄ちゃんは白鳥町よりも大きな街の定食屋で働いているんだ。下のお兄ちゃんが大学生で…」
矢花「(龍の家は初めてだし、どーすれば…)」
松尾「…という訳なんだけど。あの〜、バナさん(^_^;)?」
振り返ると、バナさんの表情が強ばっていた。
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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年10月17日 22時