第9話 矢花､お泊まりに行く ページ12
矢花サイド
アナウンス「次は白鳥町〜♪次は白鳥町〜♪」
矢花「うわっ!?寒っ…(＞_＜)」
電車を下りた途端､ビュオーッ!!と強い風が来て震えてしまった｡
季節は冬になり､前期の中間試験を終えた12月｡
今日は試験最終日で終えた後､家に直行して制服から私服に着替え､
荷物が入ったボストンバッグとギターケースを持って､家を出た(家族には事前に伝えている)｡
再び白鳥町にやって来た俺は駅を出ると､「バナさ〜ん!」と聞き覚えのある声で呼ばれた｡
矢花「龍(^-^)!」
黄色のブルゾンにジーンズ､白いニット帽を被った龍が手を振っていた｡
俺が来ることは事前に伝えた事もあって､迎えに来てくれたようだ｡
松尾「バナさん!また来てくれて嬉しいよ(*^^*)!」
矢花「俺も!今日､ようやく学校の試験が終わったんだ」
松尾「それはお疲れ様｡あっ､荷物持つよ」
矢花「ありがとう｡でも､あまり重くないから大丈夫(^^)」
松尾「そっか｡あの､家に行く前に合わせたい人がいるんだけど､いいかな?」
矢花「いいけど…」
と､龍の後に着いていくと2階建ての一軒家に辿り着いた｡
ピンポーン♪(チャイムの音)
松尾「片岡さーん!龍でーす(^-^)!」
すると､「はーい」と声がして扉が開くと以前､お会いした片岡さんが出てきた｡
片岡「龍くん､いらっしゃい｡(矢花を見て)あら､あなたは…」
矢花「矢花黎です｡ご無沙汰していますm(_ _)m」
片岡「あー!龍くんのお友達ね!久しぶり｡さぁ､どうぞ｡母も喜ぶわ(^-^)」
矢花&松尾「お邪魔します」
片岡さんの家にあがると､居間に案内された｡
片岡「お母さん､龍くんが来たよ｡それと､龍くんのお友達も(^^)」
居間に入ると､穏やかそうな老女が車椅子に座って俺達を見つめていた｡
そーいえば､あまり足が良くないって龍が言っていたっけ｡
それに､紫色の髪にお婆さんとは思えない程のツルツルのお肌｡
豊子「あら､龍ちゃん｡今日も来てくれたのね(^-^)」
松尾「うん｡おばさん､紹介するね｡この人は俺の友達で､矢花黎くんって言うの｡バナさん､この人は片岡
あっ､龍が前に話していたおばさんね｡
矢花「初めまして､矢花黎ですm(_ _)m」
豊子「豊子です｡龍ちゃんにお友達ができて､嬉しいわ(^-^)」
豊子さんは花が咲いたようにニッコリと笑った｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年10月17日 22時
