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矢花サイド
龍を落ち着かせてから戻る途中、リビングから母さんと結、井ノ原さんが出てきた。
矢花の母「あぁ、黎。さっき、井ノ原さんと話したんだけどね…」
それを聞いた龍は俺の後ろに隠れてしまった。
施設に帰らされると思ったのだろうけど…。
井ノ原「先程、施設長に電話したんだ。反対されるかもしれないと思いながらも、龍の事を話したよ」
松尾「えっ…」
井ノ原「少しの間、矢花さんの家に居候させても良いって。施設よりも環境が良いだろうからって」
松尾「いいんですか…?」
井ノ原「施設長も、龍が馴染めない事は気づいていたからね。矢花さんの言うことをちゃんと聞いて、生活するんだよ(^^)」
松尾「…はい!イノッチ先生、ありがとうございます(^-^)!」
井ノ原さんは頷くと、母さんに向けた。
井ノ原「では、龍の事をよろしくお願いしますm(_ _)m」
矢花の母「分かりました」
井ノ原「(矢花に)あっ、お茶ご馳走さま(^-^)」
矢花「あっ、はい」
井ノ原さんは「失礼しますm(_ _)m」と頭を下げて、家を出た。
その夜、夕食のカレーライスを食べながら、
仕事から帰ってきた親父に、先程の事を話した。
矢花の父「なるほど…龍くん、大変だったな(^_^;)」
松尾「いえ…」
矢花の母「困った事や分からない事があったら、いつでも相談してね(^-^)」
結「私も力になってあげるね(^^)!」
松尾「お母さん、ありがとうございます。結ちゃんもありがとう(^-^)」
母さんと結の言葉に、龍は嬉しそうだった。
矢花の父「あー…でも、うちには空き部屋がないんだったな…。龍の寝る部屋が…(^_^;)」
松尾「僕、彼(矢花)の部屋で構いません」
矢花「えっ…(・_・;)」
矢花の母「いいの?」
母さんが聞くと、龍は「はい(^^)」とニッコリして頷いた。
矢花の父「黎。お前も、それでいいか?」
矢花「あっ、はい…」
返す言葉も無く、空き部屋も無いのは事実なので頷くしかなかった。
松尾「今日からよろしくね、矢花くん(*^^*)!」
矢花「うん、よろしく…」
こうして、矢花家に居候する事になった龍との共同生活が始まったのだった。
第2話『みにくいダンサーの子』 終わり
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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年9月15日 11時