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矢花サイド

俺は「ちょっと、すみません」と立ち上がって出ていき、2人を迎えに玄関まで行った。

矢花「母さん、結。お帰り(^-^)」

母さんはスーツ姿で肩にバッグを掛けており、結は私服姿でランドセルを背負っていた。

矢花「あっ、2人とも。実はお客さんが来ていて…」

結「お客さん?(・・?)」

矢花の母「黎の友達とか?(・・?)」

矢花「いや、あの…(何て説明すればいいんだ…(ーー;))」

どうしたら良いか困っていると、「こんにちは(^^)」と後ろから声がした。

矢花「ちょっと…!」

リビングから井ノ原さんが覗いて、母さんと結に挨拶する。

あー…これはマズイ…(・_・;)。

矢花の母「どちら様ですか?」

井ノ原「この街の児童養護施設の職員を務めている、井ノ原と申しますm(_ _)m。実は施設を飛び出した男の子を探しておりまして」

矢花の母「その男の子だったら…」

母さん、何を言っているの?(・・?)

松尾「…っ」

矢花「君はΣ( ゚Д゚)!?」

井ノ原「龍…」

母さんの後ろから恐る恐る出てきたのは、

森で踊っていた、白い服の彼だった。

矢花「母さん!彼…」

矢花の母「あぁ、たまたま会った結と一緒に買い物して、帰る途中で会ったの」

母さんによると、買ったお米が重くて困っているのを見掛けて、

手伝うと言って、家まで持っていってくれたみたい。

っていうか、スーパーで買い物してきたんだ(^_^;)。

井ノ原「とりあえず、事情をお話しますので」

矢花の母「えっ?えぇ…」

母さんと結は彼を連れて、リビングに入ると、

ソファーに座って、井ノ原さんの方に向いた。

井ノ原さんから見て、左から俺、彼、母さん、結の順番に座っている。

井ノ原「…という訳なんです」

矢花の母「龍くん…でしたよね。過去に何かあったのでしょうか?」

井ノ原「その事もお聞きしましたが、話してくれなくて(´・Д・`)」

井ノ原さんの話を真剣に聞いて、頷く母さん。

その間に、俺は隣にいる彼をチラッと見た。

矢花「(どこか暗い目をしているような、悲しい目をしているような…。施設に馴染めないのは分かるけど、過去にイジメにあったとか…?)」

矢花の母「なるほど…」

井ノ原「という事です。でも、たまたまとはいえ、あの子を連れてきてくれて助かりました。感謝しますm(_ _)m」

矢花の母「いえ…」

井ノ原「さぁ、龍。施設に帰ろう。皆さんにご挨拶して(^^)」

2-3→←第2話 みにくいダンサーの子



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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年9月15日 11時

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