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松尾サイド
ドライヤーを持ってバナさんが部屋を出るのを見送ると、
まだ寝る時間じゃないけど、布団をひいて寝転がった。
イノッチ先生から大事な話…俺を施設に連れ戻すつもりだ。
そして、また施設に住んでいる皆から、
いじめや辛く当たられるかもしれないんだ。
前の生活に戻るのは、ゴメンだよ…(´・_・`)。
バナさんとずっと一緒にいたい。
バナさんは気づいていないだろうけど、
こんなに人を好きになったのは、初めてなの//。
このまま、矢花家にいたいよ。だけど…。
松尾「(俺がずっといても迷惑が掛かるだけかな…)」
頭の中がぐるぐる回り、不安な気分で夜を過ごした。
翌朝、ダイニングルームで朝食を食べている時だった。
矢花の母「パン、もう1枚食べる人〜?」
矢花「ノーサンキュー」
結「私も〜」
矢花の父「お腹いっぱい」
バナさんのお母さんがキッチンから顔を覗いて聞いてくると、
3人は断って喋り始めた。
今なら、チャンスかも。
松尾「あの、俺食べます」
矢花の母「OK。ちょっと待ってて(^^)」
3人がお喋りに夢中になっている間、食パンをオーブントースターで焼こうとする、
バナさんのお母さんの所に行って話し掛けた。
松尾「あの、おばさん」
矢花の母「どうしたの?龍くん」
松尾「その…バナさんに何かプレゼントしたいんですけど」
矢花の母「プレゼント?(・・?)」
松尾「はい。皆さんにはお世話になっていますし、特に彼には…」
矢花の母「黎へのプレゼントかぁ.そうねぇ…」
松尾「だけど俺、お金を持ってないから変えなくて(´・д・`)。お仕事が無い日に、ご一緒に彼のプレゼントを買いに行きたいんです。お休みの日、どこか空いていませんか?」
矢花の母「付き合ってあげたいけれど、どこもお仕事が入っているのよ。ごめんなさいね…(^_^;)」
やっぱり、ダメか…(ーー;)。
矢花の母「あの子に何をプレゼントしたいの?」
松尾「それが決めてないんですよね。彼は音楽が好きだから、それに関係するプレゼントがいいかなと。あっ、おばさんもおじさんも結ちゃんも好きだから、他のがいいかな(^_^;)」
矢花の母「龍くん、そんな難しく考える事はないと思うんだけど(^_^;)」
そんな事を言われても、何をあげたら嬉しいのか悩んでしまう。
結局、バナさんへのプレゼントが決まらないまま、朝食の時間が終わり、
バナさん達は学校、お仕事に行ってしまった。
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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年9月15日 11時