マルチプレイヤーとプリンシパルの条件 (ページ5)

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矢花サイド

親父は街で車の修理やメンテナンスを行う仕事をしていて､

たまに､帰りが遅くなる事もある｡

それに車やバイク､ラジコン等もやる趣味人で､ギターを弾くのも趣味の1つだったんだ｡

ギターを弾いている所は見た事なくて､部屋に置いてあったとは聞いていたけど､

当時はそんなに影響を受けなかったね(^_^;)｡

母さんは街の図書館で司書の仕事をしていて､

親父と同様に､帰りが遅くなってしまう事も｡

4才下で現在､小学6年生の妹・結は､

俺が通っていた小学校に通っていて､音楽クラブに所属しているよ｡

俺よりしっかりしている方だし､音楽クラブの練習に全力な努力家で､

学校の成績も優秀で､俺の自慢の妹なんだ(^-^)｡

矢花の父「今日は早く寝るといいさ｡学校と習い事で､疲れが溜まっているだろう」

矢花「うん､心配かけてごめん｡そうするわ(^_^;)」

お言葉に甘えて､そうするとしよう｡

といっても､今日の夕方に出会った彼の事が気になって､

ようやく眠りに落ちたのは､深夜の12時過ぎだった｡

数日後…｡

矢花サイド

キーンコーンカーンコーン…｡

矢花「和田くん､一緒に帰ろう(^-^)」

和田「あー､ごめん｡俺､今日は日直だから…(^_^;)」

矢花「そうだった(^_^;)｡じゃあ､先に帰るね(^-^)」

和田くんと別れて学校を出ると､俺の家に向かって歩きだした｡

家への道は相変わらず工事をしていたので､

この前､使った遠回りの道を使うことに｡

はぁ～…あそこまで行くの､辛いんだよなぁ…(ーー;)｡

そう思いながらも､遠回りの道にあった森に辿り着き､

家に向かおうと､中に入る｡

矢花「うん…?」

しばらく歩いていると､青いジャケットにグレーのズボンスタイルの黒髪の男性が誰かを探すようにキョロキョロしていた｡

?「あっ､君!ちょっといいかな?」

矢花「はい､大丈夫ですけど」

40代ぐらいかな?この街じゃ見掛けない人だけど…｡

?「実は人を探してるんだけど､見つからなくてさ(^_^;)」

矢花「人…?」

?「うん｡背が高くて､手足の長い男の子なんだ」

この前､俺がここで会った男の子の事…?

矢花「あの…」

井ノ原「あー､俺は井ノ原快彦｡この街の児童養護施設で働いているんだ」

矢花「(もしや､彼を探して呼んでいた人…(・_・;))」

その人の顔を見て､背筋が凍りついた…｡

第1話『美しきバレエ少年』終わり