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松尾サイド
とりあえず､色鉛筆の持ち主の男子学生に着いていく事に｡
坂を上って辿り着くと､紫色の屋根の2階建ての一軒家があった｡
?「あっ､ごめん｡まだ紹介していなかった｡俺､金指一世｡高校3年生｡君は?」
松尾「松尾龍｡君と同い年…かな」
金指くんの家に入り､「2階に来て」と言われて階段を上って後を追った｡
金指「入って」
金指くんが開けた扉の部屋を見て､呆然とした｡
松尾「何これ…(・_・;)」
金指「あー､散らかってごめんね?ここ､俺のアトリエなんだ(^^)」
松尾「アトリエ?(・・?)」
金指「絵を描いたり､陶芸を作ったりする仕事場の事だよ｡ここは元々､両親のアトリエだったけどね」
金指くんがそう言いながら､片付けてスペースを空けてくれた｡
金指「もしかして､絵の道具とか見るのは初めて?」
松尾「うん…」
金指「そっか｡あっ､ちょっと着替えてくるから待っててくれるかな?流石に､制服というわけにはいかないから」
そう言うと､金指くんは「ごめんね」手を合わせてからアトリエを出た｡
松尾「…はぁ」
一人になってしまった俺は､アトリエを見て回った｡
色んな絵が置いてあるけど全部､彼が描いたのかな?
色合いも良くて､絵から飛び出してきそうな程のリアルさ｡
俺は絵を描くよりも踊る方が好きだから正直､絵は自信がない(^_^;)｡
松尾「それにしても､同じ絵ばかり…」
置いてある絵は全部､上半身が人で下半身が魚の尾びれの姿ばかりだった｡
これ､何て言うんだったっけ…｡
金指「お待たせ(^-^)」
振り返ると､紫色のエプロンを着けて黒いシャツにジーンズ姿の金指くんが立っていた｡
金指「早速だけど､着替えてもらっていい?」
松尾「着替え?(・・?)」
渡された衣装を見てキョトンとしたけれど､とりあえず着替える事にした｡
数分後…｡
松尾「き､着替えた…//」
金指「おっ､似合うじゃん(^-^)!」
金指くんが指で四角いポーズをして頷いた｡
えっと…俺が今､着ているのは黄色の尾びれのようなスーツで､上は裸…//｡
これじゃあ､さっき見た絵と同じじゃん…//｡
金指「じゃあ､用意した台に座ってポーズして」
松尾「う､うん…」
金指「あと､辛かったら遠慮しないで言ってね」
松尾「は､はい…」
とりあえず､台に座って何かポーズすると､
金指くんは鉛筆を手にスラスラと描き始めた｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年9月15日 11時
