マルチプレイヤーとプリンシパルの条件 (ページ27)

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松尾サイド

矢花「ご馳走さま」

数分後､バナさんはお粥を食べ終えて「ありがとね」と空っぽになったお皿を渡した｡

良かった､食べてくれて(^-^)｡

～～～♪(LINEの着信音)

矢花「誰からだろ…(スマホを確認して)和田くんだ」

松尾「(バナさんのお友達かな?)」

矢花「…えっ､マジか」

松尾「どうしたの?(・・?)」

矢花「あー…クラスメイトが今日､貰ったプリントをうちに届けに来るって」

松尾「じゃあ､来たら俺が出よっか?」

矢花「いや､俺が出る…ゴホゴホッ(～_～;)」

松尾「寝てなきゃダメだよ!」

マスクしているバナさんが咳をしてしまい､ベッドに寝かせる｡

バナさんを出させるわけには…とにかく､ここは俺が出なくちゃ｡

松尾「バナさんは寝ていて｡俺が代わりにプリントを貰ってくるから」

矢花「う～…申し訳ない…(ーー;)」

松尾「プリントを届けに来るお友達の名前､教えて?」

矢花「えっと…」

バナさんが名前を教えると､俺は「OK」と頷いた｡

1階に下りてキッチンに行き､空っぽになったお皿とスプーンを洗う｡

プリントを届けに来るお友達､どんな人なんだろ?

そう思いながら､洗い終えたお皿とスプーンを拭き終えると…｡

ピンポーン♪

松尾「(誰か来た!)」

バナさんのお友達かな…それとも､知らない人…?

えっと､外を確認するにはディスプレイ?っていう画面を見ればいいんだよね?

恐る恐る近づいて､見てみると…｡

松尾「(バナさんと同じ制服…)」

画面には､黒髪で王子様のような顔立ちをした少年が映っていた｡

間違いない､バナさんのお友達だ｡

でも､名前知らないから聞かないと…｡

?『あの～､すみません!矢花くんのクラスメイトの浮所ですけど～!』

浮…所…?

矢花『浮所飛貴くんっていうんだ｡彼が来たら､入れてあげて』

バナさんはそう言っていた｡

俺はディスプレイに付いているマイクに向かって「今､行きます」と言って､玄関に来て扉を開けた｡

松尾「はい｡えっと､浮所…飛貴くん…かな?」

浮所「そうだけど…君､誰?(・・?)」

あっ…何て説明すれば…(・_・;)｡

矢花「浮所くん､ごめ…ケホッ､ケホッ(＞_＜)」

松尾「バナさん!寝てなきゃダメでしょ!」

階段を下りる音がして､マスクしていて寝巻き姿のバナさんが無理してやって来た｡

浮所「矢花くん!大丈夫Σ( ﾟДﾟ)!?」

矢花「うぅ…(ーー;)」