3-4 ページ14
矢花サイド
皇輝「もしかして､仏壇の写真が気になってた?」
矢花「あっ､うん…」
皇輝「2人は俺の両親だよ｡今年の4月に､亡くなって…」
川��くんは以前､1つ下の弟さんとご両親と一緒に､
立派な家に住んでいたらしいけど､ある日の夜､
寝ていた時に家に火事が起きてしまい､弟さんと一緒に逃げて助かったけど､
ご両親は逃げ遅れて､巻き込まれて亡くなったそうだ｡
それから伯父さん(お母さんのお兄さん)夫婦に引き取られて､暮らすことになったけど…｡
皇輝「それから色々あって､今はこのアパートに弟と2人で暮らしている訳なんだ」
矢花「そうなんだ…」
人に言えない事情もあるって事か…｡川��くん､辛かっただろうな…(´・Д・｀)｡
矢花「ところで､弟さんは?まだ､学校?(・・?)」
皇輝「実は今日､追試で居残っちゃってるんだ｡一科目､赤点を取ってしまって…(^_^;)」
矢花「マジ(^_^;)?」
皇輝「勉強が苦手という訳じゃないし､成績も悪くはないんだよね｡アイツが赤点を取るなんて､珍しいし(^_^;)｡昨日まで､寝る時間前までやっていたから」
会った事はないけど､弟さんも川��くんと同じく真面目なんだろうな｡
川��くんは弟さんと喧嘩する事無く仲良しで､助け合っているという｡
良いご兄弟だ｡
俺も妹と喧嘩する事は､全くないしね｡
パサッ｡
矢花「うん?何か落ちたよ?」
皇輝「あぁ､ごめん(^_^;)」
小さい棚からパンフレットらしき物が落ち､川��くんは拾った｡
気になって､パンフレットをチラッと見てみると…｡
矢花「アナトレ?(・・?)」
皇輝「アナウンストレーニング講座の略で､アナウンサーになるための教室だよ｡そのお知らせのパンフレット」
矢花「川��くん､アナウンサーになりたいの?(・・?)」
皇輝「いや､俺はキャスターになりたいんだ｡でも､アナトレに通ってスキルを上げたいと思って｡一般企業の就職にも役立つしね」
川��くんはテレビ・アクエリアスのキャスターを務める､櫻井翔さんに憧れており､
櫻井さんのようなキャスターになるのが夢であり､目標だという｡
皇輝「夏休みに入る前､進路調査をやったじゃん?その後､一人ずつ呼び出されて､アナトレに挑戦したいって先生に伝えたら､就職にも役立つから出てみるといいって｡だけど､アナトレの学費がやや高くて(^_^;)｡だからアルバイトを頑張って､学費を稼いでいるんだ｡もちろん､生活費が優先だけどね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 10人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年9月15日 11時
