第1話 美しきバレエ少年 ページ2
矢花サイド
和田「矢花〜､期末試験どうだった?俺､あんまり自信ないわ〜(´・д・｀)」
矢花「実は俺もなのよ｡答案が返ってくるの､マジで怖い…(ーー;)」
俺が通っている音楽塾からの帰り道｡
雨が降りそうな曇り空の下を､友達の和田優希くんと歩いていた｡
この日は学校の前期の期末試験最終日で､試験を終えた俺らは､
終わってホッとしたと同時に､今回の試験に自信がなく､憂鬱な気分だった｡
和田「まぁ､矢花は俺よりも勉強ができる方じゃん｡補習だって1度も呼ばれてないし」
矢花「今､勉強しておかないと､大人になって困るからね(^_^;)」
和田「真面目〜｡お前､勉強以外もやれよ」
矢花「勉強以外って､何すんの?(・・?)」
和田「恋愛とか」
矢花「俺､そーゆーの興味ないんで(ーー;)」
和田「妹さんがいるから?」
矢花「そーゆー訳じゃないけど…」
くだらない会話をしながら歩いていると､3つに分かれている分岐点に辿り着いた｡
和田「じゃあ､また月曜日な(^-^)」
矢花「うん､バイバイ(^-^)」
和田くんと分かれて､真っ直ぐの道に進んで､
2つ目の分岐点で右に曲がろうとした時だった｡
矢花「えっ…(・_・;)」
目の前で道路を工事している現場に遭遇してしまったのだ｡
立て掛けてある看板には『通行止め』と書かれており､
作業員さん達が､せっせと働いている｡
矢花「(この先に俺の家があるのに…(ーー;))」
俺の家は3階建てで正方形の一軒家｡
今いる所からでも見えるのに､行けなくて困ってしまう｡
っていうか､1度家に帰って音楽塾に行く時､
道路を封鎖してなかったし､通れたよ?
すると､ヘルメットを被った作業員が近くにいたので､「すみません!」と声を掛けた｡
矢花「あの､ここを通れるのはいつぐらいになるんでしょうか?(・・?)」
作業員「うーん…1週間ぐらいかな(^_^;)」
矢花「い､1週間…(・_・;)」
作業員「うん…だから､工事が終わって通れるようになるまでは､遠回りしてもらっていいかな?迷惑を掛ける事になって､すまないね(^_^;)」
矢花「いえ…教えてくださって､どうも…(ーー;)」
作業員さんから教えてもらった遠回りの道に行くため､
とりあえず､来た道を戻ることにした｡
はぁ〜…ついてないなぁ(´・Д・｀)｡
よりによって､遠回りの道で帰るなんて(ーー;)｡
遠回りの道に入ると､少し離れた所に緑色の木々があった｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年9月15日 11時
