future ページ28
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「どうして過去に来たの…?」
『…』
この電話番号は、やっぱりあの子のもので。
確信もないのに電話かけちゃって、ほんとに僕らしくない。
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…それに。
「…ねえ、聞いてる?」
彼女がいるのは確かだった。
もしもしって言ったら、『は、はい!』って答えてくれたから。
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だけど、彼女はこのことに関して答えるつもりはないらしい。
ずーっと黙っているせいで、話が一向に進まない。
「…はぁ、」
『た、溜息とかやめてくださいよぉ…』
んなこと言われたってさ。
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「どうして答えてくれないの?」
『だって…』
「だって?」
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『…』
ここまでくると、彼女はまた黙る。
電話なのに、顔見えないのに、あの子がすごく悲しそうな表情を浮かべているのが想像できる。
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『…喋りたくない』
「だから、なんでよ」
『それも喋りたくない』
彼女の意志は、いつもかなり固い。
悪く言えば、頑固だった。
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「…話してくれないなら、」
『え?』
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「僕は4日後、映画館に行くよ」
だから僕は、最終手段に出る。
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ティパ二(プロフ) - ローズさん» ありがとうございます!ほんとに更新できず申し訳御座いません泣 (2016年5月24日 2時) (レス) id: f2851a80d5 (このIDを非表示/違反報告)
ローズ - 私この作品好きです!なので頑張ってください(*≧∀≦*) (2016年5月22日 17時) (レス) id: 8227a62e3f (このIDを非表示/違反報告)
ティパ二(プロフ) - しゅうさん» ありがとうございます!更新めちゃくちゃ遅くて申し訳ないです汗 (2016年5月9日 0時) (レス) id: e8554d98f2 (このIDを非表示/違反報告)
しゅう - とても面白いです!更新頑張ってください(^-^)/ (2016年5月8日 14時) (レス) id: 5b45eac8d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ティパ二 | 作成日時:2016年3月29日 18時