destiny ページ48
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『……っ!』
ベッドから勢いよく上半身を起こす。
首を触ると、汗をかいているのがわかった。
『…はぁ……っ』
そばにある目覚まし時計は、まだ夜明け前4時。
でももう、真っ暗な夜空ではなかった。
れいなと話した、その夜。
夢を見た。
__________ばいばい
廉が、学校の屋上から飛び降りる、夢。
掴んでも、掴めなかった、廉の手。
…怖い。
『………』
私は、飛び起きて玄関に向かった。
サンダルを履いて、とにかく走る。
今の格好、Tシャツにスウェット。
ださすぎるけど、そんなことよりも、スウェットの重さに苛立ちを覚えた。
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ピンポン、そんな音が耳に鳴り響く。
たどり着いた場所のそれを、何度も押す。
息が整わず、すこし苦しい。
『…っ』
お願い、早く出て__________
.
「……え、」
チェーンをしたまま開いたドアに、
なんとなく拒絶されているように、感じた。
私の姿を見て驚く彼。
「…何しとんの」
こんな時間、何度も鳴るチャイム音は、さぞかし迷惑だっただろうに。
唯一、一人暮らしをしていたことが救いだった。
心配そうに、私を見る彼は、優しいのかバカなのか。
「…どうしたの」
そう言って、チェーンをゆっくり外した。
『……廉、』
『あのね、…あの、今日、廉がっ』
『廉が、えっと、…』
「…うん」
言葉にならない必死な私を、廉は優しく頷きながら受け止めてくれた。
『……また、』
『またいなくなるの…?』
私を置いて、またどこか行くんだ__________
あの夢が、正夢に近いものとして、現実になるのが、怖かった。
.
「…行かへんよ」
廉は、私の腕を優しく引っ張り、
ドアを閉めた。
「安心して」
気づけば、私の視界は、廉でいっぱいだった。
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ティパ二(プロフ) - 有姫さん» ありがとうございます！3回も！作者はとても幸せです泣頑張ります！ (2019年6月17日 0時) (
レス) id: 431cc30fd2 (このIDを非表示/違反報告)
有姫(プロフ) - 最初っからもう3回も読んじゃいました！めっちゃ好きです！なんか涙出てきます！これからも更新楽しみにしてます！ (2019年6月16日 15時) (レス) id: 2062434e73 (このIDを非表示/違反報告)
ティパ二(プロフ) - コキンちゃんさん» えー！めちゃ嬉しいです！これからもご愛読ください！ (2019年6月9日 0時) (レス) id: 431cc30fd2 (このIDを非表示/違反報告)
コキンちゃん - めちゃめちゃ好きです！ (2019年6月8日 22時) (レス) id: 53d29c3657 (このIDを非表示/違反報告)
ティパ二(プロフ) - あんぱんまんさん» ありがとうございます！なるべく良いペースで更新できるよう頑張りますっ！ (2019年6月3日 19時) (レス) id: 431cc30fd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ティパ二
| 作成日時：2019年5月29日 16時
