destiny ページ41
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6月は、梅雨入りの季節。
でも、まだ太陽が顔を出す時間が長い。
6月5日。今日はお母さんがひろのお迎えに行く日で、私はゆっくりと帰りの準備をする。
優太「ななっ、」
そんな私の肩を、トントンと優太が叩いた。
『んー?』
優太「今日、放課後空いてる?」
『あー、うん。空いてるよ』
すごい、滅多にないフリーの日をドンピシャで当ててきた。
優太「え、マジ?よっしゃ」
優太「…これ、今から行かね?」
『……?』
優太の手元に握られたスマホを覗く。
『…あ、っこれ』
私は目を丸くして優太を見る。
優太「へっへー」
優太は満更でもない顔で頭をかく。
そして照れ笑いを浮かべながら、
優太「観よーぜ」
『……うん』
前に、私が観たいって話してた映画だ＿＿＿＿__
優太「俺も、Aの話聞いてちょっと観てみたくなったんだよなー」
『良かった、興行収入に貢献できそう』
優太「考え方が斜め上だな」
優太「…よし、行くか」
優太はスッと席を立って、ついでに、フックに掛かった私の鞄も持つ。
優太「ほい」
『…ありがとう』
私は、優太の大きな手から、それを受け取った。
『……わっ』
れいな「…あれ、お2人さん」
教室のドアを開けると、れいなが壁に寄りかかっていた。
優太「おお、何してんの?」
れいな「あー…ちょっと他のクラスに用事あって、今帰ってきたとこ」
優太「そゆことか!じゃ、また明日なぁー」
優太は、じゃ、と手を挙げ歩き出した。
『あ、…ばいばい』
先に歩き出す優太を見て、私もれいなに声をかけた。
れいな「…珍しいね、2人で帰るなんて」
『え……?』
そうかもしれない。
私、いつも1人でそそくさと帰っているから。
私が誰かと帰るって、結構珍しいのかな。
『…今日は、たまたま予定なくて』
れいな「そうなんだ」
そう言って、れいなは微笑む。
…れいな。
れいなも、だ。
『……』
目が、笑ってない。
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ティパ二(プロフ) - 有姫さん» ありがとうございます！3回も！作者はとても幸せです泣頑張ります！ (2019年6月17日 0時) (
レス) id: 431cc30fd2 (このIDを非表示/違反報告)
有姫(プロフ) - 最初っからもう3回も読んじゃいました！めっちゃ好きです！なんか涙出てきます！これからも更新楽しみにしてます！ (2019年6月16日 15時) (レス) id: 2062434e73 (このIDを非表示/違反報告)
ティパ二(プロフ) - コキンちゃんさん» えー！めちゃ嬉しいです！これからもご愛読ください！ (2019年6月9日 0時) (レス) id: 431cc30fd2 (このIDを非表示/違反報告)
コキンちゃん - めちゃめちゃ好きです！ (2019年6月8日 22時) (レス) id: 53d29c3657 (このIDを非表示/違反報告)
ティパ二(プロフ) - あんぱんまんさん» ありがとうございます！なるべく良いペースで更新できるよう頑張りますっ！ (2019年6月3日 19時) (レス) id: 431cc30fd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ティパ二
| 作成日時：2019年5月29日 16時
