俺は彼女の言いなり。-ryosuke.Y-[完結]

言いなり-keito- ページ18

『今日はありがとうっ』


ぺこりとお辞儀するAちゃん。

いえいえ、という気持ちを込めて横に首を振る。


『彼氏にはバイトだって嘘ついたから....、ごめんね。こんな時間まで一緒に居てもらっちゃって』


彼女には似合わない、申し訳なさそうな顔。

いや、むしろ俺は恋人感覚を味わうことができたからなぁ...(笑)




圭人「全然大丈夫だよ。それより、気を付けてね?もう暗いし」

『平気平気。襲われたら蹴ればいいんでしょ?』


はにかみながら髪を耳にかける。

....ちょっと色っぽい。





圭人「そっ、そそ!あそこを蹴ればいいからっ」

『あそこね、りょーかい(笑)』






.








『じゃあ、またお店来てね。おやすみ』



後ろに振り返ると、髪がなびいてほのかに香った。







.







圭人「.....っ、ねえ!」





『....ん?』




完全に後ろを向く前に、呼び戻す。









圭人「あの、....彼氏の名前くらい、教えてくれない...かな?」




やっぱり、気になるのは事実で。








『あー、えっとね、』







.








『ヤマダリョウスケっていうの。結構どこにでもいそうな名前だよ。(笑)』






.....、







圭人「そ、そうなんだっ....。あ、ありがと!....おやすみ。』





俺が手を上げると、






『うん、おやすみ。』








彼女は小さく手を振って返した。








それと同時に






圭人「.....っ___________、」






やってしまったと、後悔した。

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