メンヘラコンファインIV (ページ32)

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残された私は黒田くんと二人

やっぱり気まずい空気が流れていた

黒「保健室、」

黒田くんはそれだけ言うと私の腕わ取って保健室に向かった

その間、私は声を出せずに、ただ引っ張ってくれる黒田くんに着いて行った

タオルを借りてカーテンの裏で着替えていると

黒「…ワタ、呼んでこようか？」

黒田くんがそんなことを言った

「……なんで渉くん、？」

黒「最近仲良さそうに話してるじゃん、気になってるの？渉のこと」

…黒田くんは、何を言ってるの？

私が渉くんを好きになってるって言いたいの？

「…私が、まだ恋愛できないの分かってるでしょ」

黒「それでも、ワタには話しかけるし笑いかけたりしてるじゃん」

「それは、ただの友達としてっ」

黒「じゃあ、俺は？」

「…え、？」

黒田くん、？

さっきから、一体何が言いたい訳、

黒「俺とは目も合わせないくせにワタとは楽しそうに話すなんてそんなの好きになったとしか思えないでしょ」

「っ、」

違うのに

違うのに、説明しようがない

ここ最近、黒田くんとは気まずくて目が合わせられなくて代わりに席が隣の渉くんと話すようになってるから

誤魔化すために、渉くんと話してるのは事実だから

黒「否定しないってことは肯定と捉えるけど」

違う、

違うよ、黒田くん

黒「…俺、迷惑だった？」

「～っ、」

黒「…俺戻るけど、風邪ひかないようにね、」

そう言うとドアが開く音がして黒田くんは保健室を出ていった

私が今来ているジャージは黒田くんの匂いがして少し苦しい

…さっきの、黒田くんの声

少し悲しそうだった

「…迷惑なんか、思うわけないのに」

この日は放課後まで保健室に居させてもらうことにした

先生は私の腕のことも知ってくれているから優しく微笑んでくれた

つくづく、周りの人に恵まれてるって実感する

ベッドに横になると、余計に黒田くんの匂いに包まれる

どうしてこんなにも苦しいの