メンヘラコンファインIV (ページ25)

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戻ると渉くんも、戻ってきていた

渉「…あれ、また顔色暗くなってる」

「そうかな？結構落ち着いたんだけど、」

渉「どうせアレのせいでしょ」

渉くんはそう言って窓の外を指さす

指した先には黒田くんと船橋さんが居て、仲良さそうに話してるのが見える

「…えー、違うよ、私黒田くんのこと好きじゃないもん」

渉「ふーん、じゃあ黒田の片思い？」

「………さぁ、」

黒田くんの片思い

黒田くんがまだ私のことを好きでいてくれるなら、の話だけど

夢の国について、私も気分を入れ替える

「よし！もう元気になったし早速乗り物乗りつくそ～！！」

真「れっつごー！」

色々回って、沢山叫んだ

のに、私は黒田くんと1回も話せないでいる

目が合うとつい逸らしちゃって、上手く話せない

それに、船橋さんと仲良く話してるのを見るとなんだかモヤモヤして目を逸らしたくなる

…船橋さん、可愛いし素直だし

黒田くんがもし、船橋さんを好きになっても仕方ないよね

……なんで、私こんなこと考えてるんだろ

少し、気を晴らさないと

「…私、お手洗い行ってくる」

渉「え、1人で大丈夫？」

「うん」

そうして1人でトイレに向かおうとするも

船「じゃあ私が着いて行くね～皆は待ってて～」

船橋さんが急に私に引っ付いて来てそのまま強引にトイレに向かった

何、急に

まさか、仲良くしようとしてくれてる？

なんて私の考えが当たるわけもなく

船「あんた、いい加減光輝くんのことハッキリさせてくれない？！」

トイレの少し前にあった狭い通路に連れてこられ船橋さんは私を睨みつけてそう言った

「…ハッキリって、言われても、」

船「好きじゃないんならさっさと振ってよ」

「ぇ、」

船「いつまでも期待持たせるようなことしてそんなの光輝くんが可哀想じゃん？」

確かに、黒田くんに告白されてから随分経つ

それなのに私はいつまでも答えを出さずに待ってもらっている状況だ

船橋さんの言ってることは正論だ

船「いい加減、私に光輝くん譲りなさいよ！」

「…っ、ごめん、私先戻る」

なんて言っていいのか分からなくて逃げるようにそこから去ろうとすれば

ガシッと腕を掴まれた

「っ、」

その際に、腕の袖が捲れ上がってしまった