メンヘラコンファインIV (ページ24)

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赤信号になった時、黒田くんが先生を呼んでくれて私は前に移動する

隣は偶然にも渉くんだった

渉「酔ったの？」

「ぁ、ちょっとだけ……」

渉「寝てなよ、パーキングエリア着いたら起こすし」

「…ごめんね、ありがとう」

私は窓際を向いて目を閉じた

「パーキングエリアだってー」

「飲み物買ってこよーかな」

「トイレ～！！」

…なんだか、ザワザワしてる

「……ん、」

目を開くと、バスが止まっていた

渉「…あ、起きた」

「……ここ、パーキングエリア？」

渉「うん、どうする？降りる？」

「…うーん、」

迷っている間にも、みんなはゾロゾロと降りていく

その途中で、真琴が来た

真「A、顔色さっきよりは良くなってるね」

「ごめんね、心配させちゃって」

真「ううん！トイレ行く？」

「あ、行こうかな」

という訳で外に出た

外の空気を吸うだけで気分が変わる

……気持ちいい

真「行こう？」

「うん」

まだ時間はあるみたいで、自販機の横の壁にもたれて気分を落ち着かせる

…さっき、つい光ちゃんの名前がでてきて焦っちゃった

黒田くん、きっと気付いたよね

また、未練タラタラの重たい女に見えたのかな

そう思って足元にある小石を蹴ってると

黒「…A、大丈夫？」

黒田くんが目の前に来た

「…うん、さっきのごめんね」

黒「えー、なんのこと？」

「……ううん」

優しいな、黒田くん

黒「なんも気にしなくていいから、今日は楽しも、ね？」

「…うん、ありがとう」

そう言うと黒田くんは頭をクシャッと撫でてきた

「ちょ、ぐちゃぐちゃになる、！」

黒「はは、可愛い！笑」

「もう！」

なんで、

こんなにも一瞬で笑顔になれるんだろう

黒田くんといると直ぐに楽しくなれるし、嫌なことは忘れられる

それなのに

船「あ、光輝くんこんなとこにいたの？」

黒「……あぁ、船橋さん」

船橋さんが私から黒田くんを奪うように腕を絡め取った

黒「……暑いし、離して？」

船「えぇ～いいじゃん！照れてるの？」

黒「そんなんじゃないから、」

ほんと、優しい

みんなに優しくて、笑顔だから

すぐ遠くに行っちゃう

「…私、先戻ってるね」

黒「あ、Aっ、！」