メンヘラコンファインIV (ページ11)

今日:12 hit、昨日:33 hit、合計:102,481 hit

161 ページ11

.

黒田くんに手を引っ張られながら階段を歩く

意外と長いな

この先に何があるっていうの

少し疲れたけど、登り終えて息を整えていると

黒「A、ほら、見て！」

黒田くんは前で柵の前に立っていた

なに？

不思議に思って黒田くんの隣にゆっくりと向かう

「……わぁ、」

感動した

「……綺麗」

暗くなった街に、色んな明かりが灯っていてキラキラしていて凄く綺麗

黒「ここからだと綺麗な景色が見れるんだよ、めっちゃ綺麗でしょ？」

「うん、凄い…」

すごい綺麗で心が浄化されたような気分

黒「ここさー……気分が乗らない時とか落ち込んだ時とかに来てたんだよね」

「え、」

黒「この景色見てたら悩みとか勝手にすっ飛んでいく気がして」

そう話してくれる黒田くんの顔は暗くて良く見えなかったけど少し悲しそうな表情をしていた気がする

「…どうして私をここに連れてきてくれたの？」

黒「…なんでだろ、好きだからって言うのは勿論なんだけど、」

黒田くんの気持ちは分かっているけど、そうやってサラッと言われると心臓がドキドキするから辞めて欲しい

黒「ここ、俺のお気に入りスポットだからAにも知って欲しかったのかな、」

「…ありがとう、」

黒「うん、…あ、あとホワイトデーのお返し！」

黒田くんはカバンから小さな箱を取り出して私に渡した

「…可愛い、マカロンだ」

黒「マカロン好き？」

「めっちゃ好き」

黒「良かった！」

私と黒田くんはすぐ側のベンチに座って景色を眺める

なんだか、落ち着く

何も考えなくていいって言うか、また、ここ来たいなぁ