メンヘラコンファインIV (ページ2)

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「どうだった？平塚先輩喜んでくれた？」

真「うん、くまの形で可愛いって！」

「良かったね～！！」

なんだか私まで嬉しくなって、真琴の頭を撫でる

真「ほんと、緊張した」

「うん、ホワイトデー楽しみだね」

真「うん！Aも黒田に渡しに行こ？」

真琴はそう言って腕を絡めてくる

「じゃあ、渡してくるから先に教室戻ってて」

真「大丈夫？」

「うん、行ってきます」

そうは言ったものの、黒田くんのクラスの教室が近づくと早くなる鼓動

渡すだけなのに、緊張してきた

……ううん、このクッキーはただのお礼だから

それ以外、何も…ないから

そう思って意気込んで教室を覗く

「……ぁ、」

黒田くんの机の横には何個かの紙袋に、机の上にある数個の箱

それから

船「黒田くん！手作りのチョコレート、受け取って？」

黒「えー、俺に？」

船「うん！」

船橋さんからハート型の箱のチョコを貰っていた

忘れてた

黒田くんってモテるんだった

私は手に持っていたクッキーを見て、握りしめた

あんなに沢山貰ってるのに、更に貰ったら大変だし迷惑だよね

「…私のなんか、美味しくないかもしれないし」

それに、なんだか話しかけにくい

そう思ってると船橋さんと目が合った

やばいと思ったとき、船橋さんがニコッと笑った

そして黒田くんの腕に手を回した

まるで私に見せつけるかのように

私はクッキーを持ったまま自分の教室にもどった

真「…A？クッキー渡さなかったの？」

「あ、なんか、黒田くん寝てたから放課後渡そうかなーって」

真「そっか、渡せるといいね」

「……うん」