メンヘラコンファインⅡ (ページ10)

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月が過ぎるのは早いもので、６月になる

これといった大きな行事もなく、付き合っていたと言う噂も誤解が溶けて消えていった

梅雨に入ったから雨は毎日のように降っている

今だって静かな図書室にザーザーと雨が降る音が響いている

黒「暇だね」

「……本読めば」

黒「冷たい～、」

あれから相変わず黒田くんは私に話しかけてくる

正直、もう避けるのも逃げるのも面倒臭くて、仕方がないから普通に接することにしている

黒「梅雨って湿気で髪の毛セットするの大変じゃない？」

「私は髪短いからそんなことないけど、男の子って意外と大変そうだよね」

黒「うん、朝めっちゃ時間かかるべ」

……私も中学の時までは髪が長かったから気持ちは分かる

光ちゃんに綺麗だって褒められた長い髪の毛はもうどこにもないけど

黒「……水泳はやく始まんないかな～」

「プール？好きなの？」

黒「うん。はやく入りたい」

水泳は確か梅雨明けてからすぐだったっけ？

まぁ私は入れないんだけど

「早く梅雨明けて欲しいね」

黒「うん」

そして梅雨は明け、徐々に気温が暑くなり始める

夏も近づいてきて蝉の声が少しずつ聞こえ始めて来るような気もする