メンヘラコンファインⅡ (ページ28)

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特にすることもない夏休み

怠ける前に体を動かそうと思い、部屋の掃除をし始める

さすがに暑いから自分の部屋ではキャミと短パンで過ごす

「……すっごい傷」

左腕には、中学の時に着けたリスカ跡が沢山付いていて、すごく醜い

「…掃除、掃除」

やることも無いから、と本格的に掃除を始める

引き出しやクローゼットの中を隅々まで整理する

すると、奥から驚くものが出てきた

「え、」

「これって……」

画面がバキバキに割れた赤色のスマートフォンが、クローゼットの奥から出てきたのだ

「中学の、時の……？」

なんで、

お母さん、捨てたんじゃないの？

なんでこんな所に、

「……、」

このスマホには、きっと沢山の写真や思い出が詰まっている

電源が入るかは分からないけど

怖くて、勇気が出なくて試してみようとも思わなかった

「…見なかったことにしよう」

そう思ってスマホがあったところよりもっと奥にしまった

「今のは忘れよう」

そうしてまた掃除を再開した