メンヘラコンファインⅡ (ページ23)

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「黒田くん、元木先輩たちと合流しなよ」

黒「え、Aは？」

「……私はいいよ」

Aは控えめにそう言う

だけど

黒「柊と一緒に帰んないの？」

そうしないと柊心配するよ？

そう思ったのに

「真琴は青木先輩に任せてあるから大丈夫。」

なんて言って俯いた

また、俯く

黒「A、顔上げて」

「……なに」

黒「花火しよ！！」

「…………え、」

全然顔を上げてくれないAに、元気になってもらうにはこれしかないと思った

驚いて顔を上げたAの手を掴んで俺は走り出した

「ちょ、どこ行くのっ、、てか、手！！」

黒「いいからいいから！」

細い指

華奢な手

いつも強がっているけど当たり前に女の子なんだよな

コンビニに着いて花火とライターを購入する

「……本当にするんだ」

黒「うん、俺の家にバケツあるから取りに行こ」

「ここから近いの？」

黒「うん徒歩5分」

そうして俺の家に着く

庭からバケツを持ち出してくると、Aは不思議そうな顔をしていた

どうしたのか聞くと

「…いや、家誰もいないの？」

黒「なんで？」

「え、まだ8時なのに電気ついてないから」

あー、確かに

周りの家は電気が付いているのに俺の家だけ暗いままだ

黒「両親仕事で遠く行ってるからさ」

「は、」

黒「まぁそんなのどうでもいいよ、」

そう

どうでも

どうでもいい事だから

黒「近くに公園あるから早く行こ？」

「……うん」