3物語は進む ページ41
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野獣「あぁ、水面にうつるこの姿のなんと醜いこと！」
野獣「私の姿が醜くなければ村の人々は受け入れてくれたのだろうか……」
野獣「いや、考えてもどうしようもないこと。いっそ岩の隙間に閉じ籠って、もう誰の目にもつかないよう眠ってしまおう」
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長老(司)「あの野獣が洞窟にとじ込もってから村は雨ばかり……」
村の子ども(えむ)「お野菜は育たないし、川も濁ってみんな困ってるよ〜」
巫女(寧々)「長老。私の予言ではあの野獣はただの獣ではありません。あの氷のように冷たくなってしまった心を私の歌で癒してみせましょう」
村人(類)「野獣が洞窟から出てくれば、この雨も止むのだろうか。ものは試しだ、予言を信じて巫女に任せてみよう」
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巫女(寧々)「〜〜♪」
野獣「清らかな歌声……だけど澱んでしまった心には届かない」
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巫女(寧々)「〜〜♪」
野獣「美しい歌声……だけど歪んでしまった心には届かない」
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、
巫女(寧々)「〜〜♪」
野獣「優しい歌声……。誰だろう毎日ここで歌うのは」
毎日のように洞窟まで足を運び歌う巫女に野獣は姿こそ見せないが少しずつ心を開いていく。
その様子を見て村の人々の野獣を見る目も変わっていき……。
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ここまでは練習通り。
やっぱり寧々ちゃんの歌はすごい。歌い分けが完璧でそれだけで観客をステージの空気に引き込んでいる。
でも、それだけじゃない。みんなの演技の間の取り方や演出。全てが完璧に合わさってステージ上のセカイを作り上げているんだ。
最後のシーンに向けて野獣の着ぐるみを脱いで着替える。
私の手には女神の衣装。真っ白で綺麗なその衣装は登場したときに輝いて見えるよう、スポットライトに反射するビーズが繊細に散らばっている。
A(まだ、手の震えが止まらない)
緊張のせいもあるけれど、違う。
あの子が見に来ているから？素顔を見せるのが怖いから？どれも違う。
過去のことはどうしたって変わらないし、素顔を見せる覚悟だって出来ている。
ただ、着替えてステージに立つだけならできる。でもそれじゃあ意味がない。
私は何が怖いんだろう。それに気付いて乗り越えないときっと何も変わらない。
A(どうしよう…。もう出番が近付いてる)
みんなが作ってくれた最後のチャンスかもしれないのに！
出番の確認のためにパネルの隙間からステージの様子を見る。
一瞬、類さんと目があった気がした。
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やっぴ(プロフ) - こがねさん» わーいコメントありがとうございます！！ノリノリで書いてたらやたら長文になって結果的に早く完結してしまいました笑！楽しんでいただけて嬉しいです♪ (2022年8月26日 14時) (
レス) id: 392f7ee5d7 (このIDを非表示/違反報告)
やっぴ(プロフ) - 完結しました楽しかったです！ (2022年8月26日 14時) (レス) @page46 id: 392f7ee5d7 (このIDを非表示/違反報告)
こがね(プロフ) - 完結おめでとうございます！めちゃくちゃ面白かったです！更新が早くて驚きました…！ (2022年8月26日 14時) (レス) @page47 id: 2864f1174d (このIDを非表示/違反報告)
やっぴ(プロフ) - 第4部で完結予定です〜 (2022年8月22日 18時) (レス) id: 392f7ee5d7 (このIDを非表示/違反報告)
やっぴ(プロフ) - 赤いたぬき先輩もいるはず (2022年7月7日 15時) (レス) id: 392f7ee5d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やっぴ | 作成日時：2022年7月3日 21時
