・【第三部完】 ページ35
類「うん……偶然だったけれど、僕もきみに声をかけて良かった。色々考えることが出来たからね」
A「類さん?」
今思えば少し恥ずかしい。周りには話せば分かって見守ってくれる人がたくさんいたのに。
こう思うのも成長なのかな。
類「僕もみんなに出会うまではそうだったから……。ここがキミがキミであれる場所になれていたら僕たちも嬉しいよ」
A「えっと…」
類「だから。キミらしくあることを損なうならプランAもいいと僕は思うんだ」
A「え?」
どういうことだろう。だってこの台本は私がトラウマを克服するためのに類さんが考えてくれたものだ。
類「誤解しないでほしい。Aくんが今の自分を変えたくて頑張っているのは僕たちが一番そばで見てきた」
A「それじゃあ、どうして…」
類「僕は「理解されなかったセカイ」をずっと考えてたんだ。余計なお世話かも知れないけれど、理解されるために変わりたいと願うキミを見ながら、どうしても自分と重ねてしまった。
だから」
類「どんなキミでも僕は、ここはキミを受け入れる」
A「……」
類さんの言いたいことが分かった気がする。これは類さんの優しさだ。
私が変わりたいと願うなら背中を押す。
変われなくとも受け入れる。
無理に私をねじ曲げることはない。
つまりはそういうことだ。類さんはいつからそんなことを考えてくれていたのだろう。きっとたくさん考えて考えて今話してくれたのだろう。
同じ辛さを知っている私がどんな結末でも気負わないように。
日が影を差す。類さんは少し申し訳なさそうな顔をしながら笑っている。
A「…ありがとう類さん」
どうかそんな顔をしないでほしい。
想いはちゃんと伝わった。
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やっぴ(プロフ) - こがねさん» わーいコメントありがとうございます!!ノリノリで書いてたらやたら長文になって結果的に早く完結してしまいました笑!楽しんでいただけて嬉しいです♪ (2022年8月26日 14時) (レス) id: 392f7ee5d7 (このIDを非表示/違反報告)
やっぴ(プロフ) - 完結しました楽しかったです! (2022年8月26日 14時) (レス) @page46 id: 392f7ee5d7 (このIDを非表示/違反報告)
こがね(プロフ) - 完結おめでとうございます!めちゃくちゃ面白かったです!更新が早くて驚きました…! (2022年8月26日 14時) (レス) @page47 id: 2864f1174d (このIDを非表示/違反報告)
やっぴ(プロフ) - 第4部で完結予定です〜 (2022年8月22日 18時) (レス) id: 392f7ee5d7 (このIDを非表示/違反報告)
やっぴ(プロフ) - 赤いたぬき先輩もいるはず (2022年7月7日 15時) (レス) id: 392f7ee5d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やっぴ | 作成日時:2022年7月3日 21時