【プロセカ】きぐるみの中の秘密【完結済み】

5繊細な男心(キツネ先輩×ヒロイン) ページ32

足の調子は2日くらいで無事感知。今日も学校前にバイトを入れていたので支障が出なくてよかった。急に休んだらキツネ先輩怖いからな〜。

このごろ学校やSNSでもワンダーランズショータイムが新作を発表すると話題になっていて、日に日にショーへの実感がわいてくるようになった。相変わらず緊張と不安もあるけれど……少しだけワクワクしている自分に成長を感じている。



キツネ先輩「ほい。これ」

バイトの合間の休憩中そういって渡されたのはフェニランのペアチケット。

A「え！どうしたんですか？これ」
キツネ先輩「社員がボーナスのときに一緒に貰えるらしいんだけど、さっき社員のおばちゃんがいらないってくれた」

先輩の手にもペアチケットが。2枚あったのを1枚分けてくれたらしい。

キツネ先輩「大学のかわいい子でも誘うかな〜。お前は？友だち誘って行けば？」
A「うぅ、まだクラスの子とは遊びに誘えるような関係じゃなくて…」
キツネ先輩「は？」
A「あ、挨拶ていど？」

大丈夫わかってる。一般的にそれはただの顔見知りかクラスメイト。だって転校してきたときにはグループが出来ちゃってたんだもん！
それにこのまえ司さんのお姫さま抱っこを何人かに見られて少しの間ヒソヒソされたのも話かけずらい一つの要因。絶対「どんな関係！？」とか聞かれるし。

キツネ先輩「あーあ！いくら話すの苦手だからって心配だよ！俺は！」
A「…すみません」
キツネ先輩「じゃあ俺とかどうよ？」
A「え？」
キツネ先輩「一緒に行かね？あーほら、俺ら休憩中でも着ぐるみ越しにしか話したことないじゃん」

はい、主に私が頭を外さないのが原因です

キツネ先輩「だから親睦を深めるというか、いやそんな固いのじゃなくて。俺で話すの慣れればいいじゃん」
A「あの、でもさっきかわいい子を誘うって」
キツネ先輩「バカか人間顔じゃねーぞ。俺だって頑張ってるお前みてかわいいと思わないでもないし。あ、深い意味ねぇからな！勘違いすんなよ」

いつもダルそうなのに急にわたわたとまくし立てる先輩。そっか、私が気がつかないだけでパパやママの他にも心配して見守ってくれてる人がいたんだ。

A「あの、今度ワンダーランズショータイムの新作を発表するんですけど」

先輩には何だかんだずっとお世話になっているし、私の成長を見て欲しい！

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