また出会える日まで『輪廻転生』 (ページ5)

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Ⅳ ページ5

「今朝は……すみませんでした……」

「痛かったですけど……許しますよ(笑)」

紫月先生って……こんな風に笑うんだ。

「すみませんでした」

俺は、そのまま廊下に出て窓を眺めた。

桜が綺麗で……ヒラヒラと舞い上がって空高く消えていった。なんか…気まずくなった……

「おはようございます」

えっと顔を上げた瞬間、微笑む人がいた。
　

「おはよう…ございます、赤絹先生」

「どうしたん？そんな、悩んでる顔して」

「朝から運がなくて…迷っていたんです…」

「朝からそんな顔してか？」

ニヒヒと笑う先生を横目にまた、桜の木を眺めた。

「もうどうにでもなれって感じで、新学期なんですよね……先が心配で…」

「ふーん、へぇー初めて見たよ……先生」

「え？」

「君は、なんか……他の生徒とは違うオーラを持ってるよねw大人すげてる、そんなんじゃ、もっと今より苦しくなるぞ。この先」

俺の隣に来て壁に寄りかかって腕組みした。

「難しいもんな〜今の歳の子は。自分の殻を作りたがりで、お陰で上手く他の子と喋られなくなってんの」

流石は教師と納得して偶然掌に落ちてきた桜の花弁を指先で摘んで指の平で撫でた。