「還願」 ページ26
私小学校の時は至って普通の家庭だったの。
綺麗なお母さんにかっこいいお父さん。
2人が褒められる度私も嬉しかった。
でも中学に入ってからお父さんは私に暴力をふるうようになった。
精神病を患ってたんだって。
働けなくなったお父さんの代わりにお母さんは住み込みで働きに出た。
確かアルゼンチンだったっけ？
住み込みで働きに出たお母さんは家計を回すだけで精一杯で、私が暴力を受けてるなんて知らなかったの。
だけどそんなの当時の私は知らなかったから悲しくて仕方なかった。
これは一くんたちが中学1年生で私が小6の時ね。
それからはほんとに怒涛の日々で。
毎日毎日、ぼーと生きてた。
でもねある日帰って来たらお父さんが倒れてた。
119に連絡して…
そこからはあんまり記憶にないかな
警察が来て、救急車が来て
お葬式は…あったかなぁ…
お父さんが亡くなった時お母さんは遺品の整理に1度家に戻ってきた。
「A…久しぶり。お父さん居なくなって寂しいと思うけど、ごめんね。」
そう言われて気づいたの。
私、お父さんが居なくなって───────
嬉しいと思ってるって。
これからは暴力奮われないんだって安心してる自分がいたの。
自分が自分で怖かった。
だって最低でしょ？
親の死が嬉しいなんて。
お母さんは遺品の整理が終わるとそのままアルゼンチンに帰っていった。
そして私も流れるように小学校を卒業して中学校に入学した。
中学校は絶対部活に入らないといけないからバレー部に入った。
あっちなみにお金の問題は大丈夫だったよ。
お母さんが毎月私の通帳に振り込んでくれてたから。
お母さんが私の為に体を犠牲にして働いてるの知ってたから私も部活に打ち込んだ。
小学校の時クラブチームに入ってたこともあって自然とレギュラーも取れて。
それなりに楽しくやってた。
でも楽しくやるだけじゃダメだって気づいたの。
それは一くんと徹くんを見れたからだよ。
中1になってから結構経ったある日。
私は午後から試合があったけど、男子の試合を見るために午前から見に行ってたの。
ちょうど決勝戦で。
白鳥沢VS北川第一
周りが熱狂してたから私も自然とその試合を見てた。
白鳥沢は圧倒的強さで。
見てる私が辛かった。
失礼だけど、圧倒的エースと戦うなんて可哀想なんて思ってたんだ。
でもそんな考え方2人をみてると嘘みたいに変わったの。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 197人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜花 - 私だったら絶対夢主ちゃん選ぶけどなぁ。夢主ちゃん応援してます！ (2022年3月22日 11時) (
レス) id: 9244dafa1b (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 4ページ 留めは とありますが、前後の文の感じでは 止め ではないかなと思ったのですが違ったらすみません。 (2021年3月18日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
しゅがー - えっ...好きです!!なぜか綾瀬ちゃん恨むけどそれ以上に夢主可愛い!!!!応援してます！頑張ってください (2021年1月4日 18時) (レス) id: cf5f1a0d9a (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - ハマりました！更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2020年12月30日 15時) (レス) id: 57aba539c0 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - わざわざ1ページを使って返信してくださりありがとうございます。素敵なお話だと私は思っているので、これからもお話楽しみにしてます！ (2020年12月20日 9時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪 | 作成日時：2020年12月13日 1時
