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kn side
城内に侵入者が現れた日をその時に見た映像は二度と忘れるはずがない。
見知った顔の男が可憐に舞いながら次々と侵入者達を殺めていく姿が綺麗だと思ったし、久々に恐怖も感じた。
「彼は……味方、なのでしょうか??」
同じ部屋で城内を監視していた俺の部下がそう口にした。
味方……ならば、心強い。
けれど、この男が敵であるのならば見逃すわけにもいかない。
この状況をどうにかしようと考えているとノックも無しに大きな音と共に俺よりは小さめの緑色の服をした男が部屋へ入って来た。
kn「うわっ……何だよ、シャークんか。」
ノック無しに入って来るものだからてっきり敵かと思い、腰に付けている剣を取り出そうとしたがシャークんだと分かると直ぐにその刃を収めた。
kn「お前がわざわざ監視室に来たって事は、敵の情報が欲しいからだろ??」
sh「……まぁ、そうだな。」
城内のあらゆる場所を映し出しているモニターを指差し、彼の欲するものを言い当てると流石だと言わんばかりの顔を浮かべる。
kn「長年の付き合いだから分かって当然だよ。」
様々な情報を書き込んだノートを手に取り、いつどのタイミングで異変があった等の報告を済ませ“彼”が映っていた事も話す。
kn「昼前…かな??Aが働いていた喫茶店の店長さん……一瞬だったけどカメラに映ってたんだ。」
sh「……は??」
ry「……やっぱり。」
予想外だったのかそうでは無かったのかその報告を聞き、シャークんとリユルは複雑な顔で俺を見ていた。
kn「……まぁ、broooockには申し訳無いけど全てが分かるまで黙っとくしか無いね。」
闘うことを中心に国を守っている彼と外交先で主の命を守り続けて来た彼女はやはり、人一倍何かを感じていたのだろう。
ry「…もう既にAが怪しい事は報告済みです。今日もbroooock様と一緒に鎌をかけましたので。」
仲良くする気は最初から無かったのか…流石、リユル。
kn「仕事、早いね…収穫は??」
ry「ありません…ですが、彼女は知らないフリをしていただけで知っていそうな感じでした。」
kn「じゃあ、来て早々悪いけど彼女を捕らえて欲しい。勿論、この騒動が終わってから。」
「「了解!!/了解です!!」」
kn「騒動もそろそろ収まりそうそうだね……どうやら、彼が最後の来客者らしい。」
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作者名：黒羽 | 作成日時：2022年4月6日 22時
