【WT】黒い瞳に光を映して (ページ38)

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アオsibe

ずっとずっと傍に居たい。

『アオ、お願いしてもいい??』

ずっと俺を頼って欲しい。

だから、Aちゃんが俺から離れて城に行ったって聞いて驚きを隠せるわけがない。

心配でしか無かった。

『それでは、後は頼みましたよ。』

なんで昨日、教えてくれなかったんだ…!?

お試し期間の話を聞いた時、意地でも止めてやろうと思った。

目に前に居るのは、長身の男と普通がお似合いの君主達。
Aちゃんの傍にいる……それだけで腹が煮えくり返りそうだった。

Aちゃんに迷惑は掛けたくないから、敢えて泣く振りをした。

br「…良かったの??彼…」

言い訳無いだろ。

『良いんです、今は泣いてるけどそのうち泣き止むんで』

あぁ…もう、昔のようには心配してくれないんだな……

珍しく静かになったこの場所から立ち去る彼等の背中を見えなくなるまで眺めていた。

ao「何時まで経っても、俺はあいつに勝てないのか……」

くしゃりと髪を掴み、もう誰も居なくなった店内で独り言を呟く。

ao「俺の方が先だったはずなのにな……」

何処からか持って来た懐かしい写真を懐から出し、その中に写る彼女を眺めていた。

一目惚れだった。

だけど、俺は彼女の為を思いこの写真を撮って以来、全く声を掛けることは無かった。

ao「…血も繋がってないし、好きでもないのに何で来るんだよ。」

さっさと安全な場所で暮らして欲しい。

それが俺の願い。

たった1つの願いだ。

ao「broooockなんか忘れて、俺を選んでくれないかな…」

そんな時、一本の電話が掛かって来て受話器を耳にやると懐かしい声が向こうから聞こえてくる。

az〈よぉ、久しぶりだな。何年振りだ??〉

ao「…電話切って良いか??」

az〈待て待て待て待て待て待て待て!!待って!!〉

ao「うるせぇー…」

朝から受話器の向こうで元気に声を出しているのは俺の旧友であるアザゼル先輩。

彼はルベリア国の第二騎士団長を務めながらも俺と同じ現王の反対勢力に入っている。

彼いわく

az「今の王は奴隷制度や闇売買等をする暴君様。もう、見てらんないんだ。」

だそうだ。

俺だって、死ぬまで彼奴の玩具で居るのは嫌だしAちゃんを彼奴の気分で殺される所を見るのも嫌なんだ。

その気持ちが意気投合し集まったのが反対勢力。

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切り悪くてすみません。