［26］ ページ27
kr「Aさん…??」
『…ふふっ、何ででしょうね。私、ここに来て良かったと思ってしまいました。』
こんな時だからそう思えるんだろうな……
『皆さんの力になれるように頑張ります!!』
辛い過去なんて忘れてしまえ。
kr「……!!無理しないでね。」
『はい!!』
神様。
もう、私から何も奪わないで……
これが最後の願いだから。
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シャークん side
ry「シャークん様、この騒動…何処までご存知ですか??」
食堂を出て直ぐ、俺の跡を追い掛けていたリユルはこの状況を理解しようと冷静になり質問をして来る。
普段なら怪しんで何も話さない事が多いが此奴は信頼出来る奴だ。
sh「何者かが誰にもバレず、10人ぐらいで侵入して来た。一部の人間は殺されていて目的はまだ分からない。一応、きりやん以外の奴にはこの状況を話しておいた。」
ry「分かりました。では、私が知っている情報も渡しておきます。」
彼女はそう言うと先程、食堂で起きた一連の出来事を全て話し終えた。
ry「と、言うわけです。臆病になりだした…というのもありえますが、だとしても彼女がナイフを所持していたというのも……殺したというのも……何か裏がある気がします。」
俺もアイツ程、怪しいやつを見た事がない。
目の前で倒れていた奴が侵入者だとしても的確に心臓を突き刺すメイドが居るか…??
それに此奴が言うようにナイフを所持している事も可笑しい。
sh「まぁ、そいつの事はこの事件が終わってからにしよう。」
ry「……ですね。」
目的の部屋に到着し、目の前の扉をノック無しに大きな音と共に開ける。
kn「うわっ……何だよ、シャークんか。」
無言で扉を開けたのは申し訳ないと思うが、今はそんな暇は無い。
kn「お前がわざわざ監視室に来たって事は、敵の情報が欲しいからだろ??」
まるで、考えている事を見透かしているかのように城内のあらゆる場所を映し出しているモニターを指差す。
sh「……まぁ、そうだな。」
流石と言うべきだろうか…
kn「長年の付き合いだから分かって当然だよ。」
満足気に笑って見せると近くに置いてあったノートを手に取り、いつどのタイミングで異変があった等の報告を済ませ衝撃の一言を放つ。
kn「昼前…かな??Aが働いていた喫茶店の店長さん……一瞬だったけどカメラに映ってたんだ。」
sh「……は??」
ry「……やっぱり。」
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作者名：黒羽 | 作成日時：2022年4月6日 22時
