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「俺さ、ナベくんに言われたことまだ覚えてるよ」
レミフラのセンター決め、候補に上がったものの選ばれたのは征哉くんで、笑顔で祝福しようと思っていたけど上手く笑えていたか、自分では分からないくらい心はモヤモヤと悔しい気持ちでいっぱいだった。
その晩、やるせなくてタブレットでレミフラを流しながら闇雲に踊った。何が足りなかったのか、なんで届かなかったのか。その答えを求めるように鏡に映る自分を見ても、分からなかった。何度も、何度も、何度も踊ってばたり、と音を立てて後ろに倒れるとギィ、と音が鳴って人の気配を感じる。
扉に目を向けるとナベくんが困惑したように顔を顰めてこちらを見ているから「ナベくんってセンター誰に入れた？」天井を見上げながらそう問いた。
スタスタと歩いてきて倒れ込んだ俺の横に胡座をかいて座っては「たじ」と俺の名前を上げて。
「マジで！？！」
「いや、嘘つかなくない？」
飛び上がるように起き上がった俺を見て肩を揺らして笑うナベくんに「もしかして、ずっと踊ってたん？」そう言われて苦笑を浮かべる。
「俺は征哉のダンスも、翔也くんのダンスも好きだけど、今回のレミフラはたじの力強いダンスに気迫を感じたからたじに入れた、それだけ。理由なんて他にいる？」
今回は俺たちのお披露目だから1番目を惹いてそれでいて圧を感じたたじに入れたんよ、まあ結果的に征哉が選ばれたけど。そう言って恥ずかしそうに笑うナベくんに釣られて恥ずかしくなって同じように胡座をかいて頬杖をつく。
「たじからしたら悪い意味で何か違うんだろうけど、俺は"いい意味"でたじのダンスは違ったけど」
俺の顔を覗き込んでそう言うナベくんの目は俺に伝えようとしてくれている目、そのものだった。目は口ほどに物を言うと言うけれどまさにそうで。大好きな人の心からの賞賛を確かに受け止めてあの日の悔しい気持ちを振り払った思い出があった。
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お米(プロフ) - お話素敵でした！これからも楽しみです！あとオリ/フラついてしまってます...💦 (12月26日 14時) (
レス) @page1 id: 1a788f23e1 (このIDを非表示/違反報告)
173(プロフ) - コメントありがとうございます…！お待たせしてしまい申し訳ございません、楽しんでいただけますと嬉しいです¨̮⃝ (12月20日 9時) (レス) id: e6330a4b68 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - お話拝見させていただきました！本当に面白くて好きです更新楽しみにしてます！ (12月14日 17時) (レス) id: 4a9e06878c (このIDを非表示/違反報告)
173(プロフ) - コメントありがとうございます。とても励みになります…！ぜひこれからも拝読頂けると嬉しいです。 (12月1日 9時) (レス) id: e6330a4b68 (このIDを非表示/違反報告)
みに(プロフ) - なんかもうめちゃくちゃ良くて最高でした…また更新されるのが楽しみですᐡ ߹𖥦߹ ᐡ (11月30日 19時) (レス) @page13 id: cd7c74c237 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：173 | 作成日時：2023年11月27日 8時
