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車で来ていたというナベくんの助手席に乗り込み、行きつけの病院に向かう。俺がかかっている病院とナベくんがかかっている病院は一緒だから、ナベくんがプデュの期間で喉を痛めたときに紹介したことがきっかけだった。
「ごめんね、ナベくん、ありがとう」
「んー？全然」
診察が終わり、薬を受け取って車に乗り込めば明日収録するデモを口ずさむナベくんはBluetoothの接続を止めて俺にどうだった？と問う。ストレスから来るもので今日安静にしてたら大丈夫だって。と先程医師に言われた通りの言葉をそのまま返すと安心したようにニコリと微笑む。
車を発進させては俺の家の方向にハンドルを切って止めていた音楽をまた再生する。明日のレコーディングは俺たちボーカル組は昼過ぎからで、先にラップチームの収録という予定でなんだか時間が有り余っているような気分になる。
他愛もない話を交わし、あっという間に家に着く。心配だから、と変装用の眼鏡をかけ、車から降りてエントランスまで着いてきてくれて。なんだか申し訳なくて家上がる？なんて問うと大夢がゆっくり出来ないからダメ。と念を押すように強く言われる。
「暖かくして沢山休んで、」
「うん、ありがとうナベくん。」
じゃあね、とエレベーターに足を向けると手を掴まれ、薬局の袋を持たされる。これは貸しだから、と切れ長の目の目尻を下げて笑っては俺が何かを言う暇もなくナベくんは車に向けて踵を返した。
部屋に入って渡された袋の中を見るとスポーツドリンク のど飴が1袋と喉を保湿するマスクが1つ入っているのを確認する。こんなにしてくれなくてもいいのに、と笑いながらナベくんはあのときから俺のひとりのヒーローなんだよな、なんてプデュを思い出す。
大夢と歌えるの楽しみにしてるよ、なんてメッセージとかわいらしいスタンプを受信した通知を確認し、ニヤける顔を隠すようにしてナベくんから受け取ったのど飴を開けて1つ口に放り込む。
カーテンを開いて明るい空を見上げる。明日には治っていますように、と切実に願っては今日は自分を甘やかそうと出前サイトを開きいつもは頼まないくらいの量をカートに入れて決済をする。
ナベくんのおかげで元気になったよ、と届いた食べ物と共に撮ったセルカを送るとすぐ既読がつく。え、ずる、なんて2通のメッセージみて頬が緩む。俺の家そのまま入ってたら食べれたのにね、なんて少し意地悪なメッセージを送って食べ物と向き合う。俺の喉が治るまであと少し。
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お米(プロフ) - お話素敵でした！これからも楽しみです！あとオリ/フラついてしまってます...💦 (12月26日 14時) (
レス) @page1 id: 1a788f23e1 (このIDを非表示/違反報告)
173(プロフ) - コメントありがとうございます…！お待たせしてしまい申し訳ございません、楽しんでいただけますと嬉しいです¨̮⃝ (12月20日 9時) (レス) id: e6330a4b68 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - お話拝見させていただきました！本当に面白くて好きです更新楽しみにしてます！ (12月14日 17時) (レス) id: 4a9e06878c (このIDを非表示/違反報告)
173(プロフ) - コメントありがとうございます。とても励みになります…！ぜひこれからも拝読頂けると嬉しいです。 (12月1日 9時) (レス) id: e6330a4b68 (このIDを非表示/違反報告)
みに(プロフ) - なんかもうめちゃくちゃ良くて最高でした…また更新されるのが楽しみですᐡ ߹𖥦߹ ᐡ (11月30日 19時) (レス) @page13 id: cd7c74c237 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：173 | 作成日時：2023年11月27日 8時
