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…
もちろん、初めはドキドキしていた。不純で邪な気持ちもあった。…………でも、目の前にいる君はそんな思いに微塵も気付かないで、なるせと過ごすの楽しいねー！って笑う。
………試しに彼女に聞いたこともあった。
n「なぁ、A、俺のこと好き？」
「えー！好きだよ！大好き！だって幼馴染…」
…………あとは聞いてない。こんなにも意識ってされないもんなんだ？って逆に面白くなってきた最近は。
隣にいるだけ、それだけでいい。そう何年も思い続けてきた。でも感情は俺が思うよりもずっと素直で正直で、特別になりたいと願ってしまう。
…………彼女は俺に簡単に好きだと言えるのに、俺は言えない。
ぐるぐる考えて物思いに耽る。寝る前っていうのは本当に厄介だ。…………こんなの俺が想いを伝える以外、関係は動かないってわかってるけど、この関係を壊すのも怖くて。…………俺も、大概、よえーな………
めいのがよっぽどすごいわ、ずっとAに食らいついてて。
………………アレ、てか、あらきは？
あらきは誰が好きなの？そういや、聞いたこと、一度もないかもしれない。いつも誤魔化されて、答えを聞けずにいた。誰が、好き………なんだろう。
アァ、もうむずい！寝よう！あらきに聞いてみようかな明日。てか彼女いたことあんの？あらき。全然知らねー、ずっと一緒にいるのに。
n「…………もし、Aが好きだったら？」
あらぬ予感が頭をよぎる。え、だってそうだったら俺に頑なに好きな人を言わないのも辻褄が合う。全部の説明がつく。
………………だとしたら、なんでAはこんなにモテんだよ。ダルッ！考えても答えに辿り着けない。ねぇ、なんで俺はモテないの！？
嘘、それなりにモテるほうではあると思う。その全てを断ってきた。…………丁寧にね？丁重に！でも肝心の君は、俺には振り向いてくれない。だったら意味ないんだよな〜ハァ。
n「…………いつまでこうしてられんだろ。」
ずっとって言ったって、きっとこの関係には期限がある。彼女がまた好きな人ができたら？その好きな人と結ばれたら？俺は不要になる。
…………その好きな人、俺にしてくんね？って心のどこかで思ってる。だったらずっと一緒でしょ？
…
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作者名：抹茶ふらぺちーの！ | 作成日時：2023年9月6日 3時
