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…
n「…………んで、今から言い訳だけ聞いたるから、言ってみ。」
「あのーーー………今日わたしの嫌いな女上司に仕事を押し付けられた挙句、その女上司にダメ出しされてちょっと良いなあと思ってたイケメンくんに彼女がいました。………以上です………」
a「………まっ、情状酌量ってところじゃないっすかねえ。」
n「……………ハア、お前やなことあるたびにあらきんとこ来るなよな。忙しいんだからあらきも。」
a「俺は別に良いっすけどねえー。」
n「…………まあ、いいけど。帰ったら説教かな。あらきも乗ってく？車。」
a「おっ、いいんすか？ラッキー！準備しよ。」
私のカウンター以外すでに片付けられていて、あとは私のところを片付けて、終わり。起こさずに片付けして待っててくれたのかな、優しいな。と思って顔を上げると仏頂面のなるせがこちらを睨んでる。
「なるせごめんね。」
n「ん〜〜〜ごめんね、じゃないの。何回目かな？これ。」
「ごめん。」
n「…………次は？「……しません。」……ハイ。」
お母さんみたいだな、なるせは。
高校を卒業して社会人になり一人暮らしをしようと思ってた。けど一人娘なのも相待って、「一人暮らしは…」みたいな空気が両親には漂っていて、正直、一人暮らしはダメなのかって諦めてた。そんな時になるせが「俺も一緒に住んだら安心じゃん！」と言い出した。
…………めちゃくちゃ妙案だった。うちの両親はなるせのことすきだし信用してるから、ダメそうな空気が一転、るんるんでなるせのお母さんと家を探して、家具を探して、お互いがいくら出すかとか私たちそっちのけで大盛り上がりしていたのを覚えてる。なるせとシェアハウス。
そのシェアハウスが始まってからなるせがお母さんみたいになってる。すごい。まあ、なるせは在宅ワーク？みたいで、お家にずっっっといるから家事とかもお任せしてるし、本当にお母さんって感じ。
a「おし、帰れる！」
n「しゃー！帰るか。」
なるせとあらきさんが肩を並べて、人が少なくなって電気も落ちてる繁華街を駐車場まで少し歩く。
ずっと3人仲良しでいたいなあ、なんてぼんやり後ろ姿を見ていた。ずっとなんてないけど。
…
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作者名：抹茶ふらぺちーの！ | 作成日時：2023年9月6日 3時
