【実況者】君の彼女になりたい Ⅱ【Fj/Ky】 (ページ20)

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ジリジリと暑い日差しが教室に差し込む。もうすっかりココアは飲んでいない。すっきりした炭酸を喉に流し込んだ。

フ「色々あったね。」

「……本当、色々あったね。」

体育祭もうちのクラスが優勝！で終わり気づけば7月。キヨくんとは親友、ヒラきゅんはバイトの同期、フジくんとは美術部員、こーすけくんとはクラスメイトしてずっと仲良くしている。

私が描いた作品をぼーっと眺めて、激動の日々だった体育祭前を懐かしむ。本当、色々あったなあ。

フ「最近はもう暇になっちゃったね！なんにもなくて！」

「そうだね、コンクールもまだ先だし。」

………あの時から変わってないのは、貴方への恋心だけで。

フ「あ、そうだ。Aちゃん…に、言ったっけ…？」

「…んん？なに？」

フ「俺も余裕なくて言うの忘れてた。…あのさ、…俺、まなみちゃんと……別れたんだ、結構前に。」

「ええ？！？！？！？！」

「はは…そんなに驚く？」って困ったように眉を下げて笑う彼。え、いつ…？もしかして私のせい、じゃ…？

フ「あ、また余計なこと考えたでしょ？！」

フ「だめだよー！」

優しくデコピンされる。……でも、なんで？

フ「俺が、だめだったんだ。」

フ「だからAちゃんのせいじゃない。…ね？」

フ「………じゃあ、俺片付けしてくるね。」

その場からフジくんが立ち去ると、「別れた」「結構前」のワードが頭を支配する。どうすればいいのかわからなくて、運動場を見ると楽しそうに走っているキヨくんを見つけた。

するとキヨくんはこちらに気づいたのか大きく手を振って「フジはー？」とキラキラの笑顔を見せてくれる。

「フジくんは！片付け行ったよー！」

キ「…そっか！お前も早く手伝いに行けよ！じゃあ！」

グラウンドを自由に走り回るキヨくんを羨ましいな、と思う。…きっと誰にも遠慮しないんだろうな。あの時も真っ直ぐ気持ちを伝えてくれたし。

キヨくんの自由で楽しそうでまっすぐな姿に背中を押されたような気がして、フジくんの後を追うように私も走る。