【実況者】君の彼女になりたい Ⅱ【Fj/Ky】 (ページ11)

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代わり映えのない日々を過ごし、ついに体育祭の日。旗の件はどうなったのか私は何も知らない。担任に次の日説明する暇もなく「俺に任せろ！」とキラキラした顔で肩を叩かれたので言葉通り任せることにした。……どうする気なんだろう。

キ「よう、A。おはよ。」

「あ、おはよ。キヨくん。」

あの日からの心残りはキヨくんの告白の返事をできていないこと。しようとすると、決まって邪魔が入ったり、キヨくんが話題を変えたり、…返事ができない状況になっていた。

先生「ホラ！出席確認するぞ！集合！」

大体決まった区間の座席にパラパラと生徒が座っていてそこで点呼を取る。私の隣にはキヨくん。その隣にこーすけくん。

先生「…よし、全員揃ってるな。」

先生「ひとつ、伝えなきゃいけないことがある。」

……旗のことか………。

先生「今年！うちのクラスの旗は大型リニューアルして！みんなで持つちっちゃいタイプの旗にしてみました〜！」

「……え？…ええ？！？！？なにこれ？！？！」

空いた口が塞がらないとはこのこと。私が元々デザインしていた旗の絵はそのままの手持ちサイズの旗になってる。どういうこと？！

思わず声を上げる。

先生「清川からの提案でな！でっかいの一個よりそっちの方がいいって。佐々木の元デザインを拝借して、そのまま小さいサイズにして、クラス分先生が用意しました〜！」

先生「みんな！これ振って応援しような！」

新しい形の旗にみんなも喜んでいる。横を向くとしてやったり顔のキヨくん。

「ねぇ、キヨくんどうやって…？」

キ「んー？先生に提案したんだよ。Aの旗は使えなくなったから、デザインだけでも使う方法はないかってな。」

キ「それで思いついたのがこの案。デザインも色塗りもそっくりそのまま全部、フジが模写して担任に出しといてもらったわ。」

フジくんの名前に心臓が跳ねる。…フジくん、そうか、フジくんがこの旗を。