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レ「うわ！これめっちゃうまいなあ〜？！なあ？うっしー！」
牛「え？……ああ、おう。うまいな。」
レ「あっ！これもうまそー！」
こんな感じでずっとレトルトが騒いでいるのは昼飯食いにきたAがずっと暗いから。さっきからもう10回はでかい溜息してるし、レトルトがこんな感じで何言っても上の空で。
誰が見てもなにかがあったのは一目瞭然、レトルトが元気付けようと頑張ってるけどこれは無理そう………だな。
牛「おい、A。」
「…………ええ？ん？なに？ごめん。聞いてなかった。」
無心で食べる修行僧のように黙々と弁当をほうばってた彼女の手が止まる。パッとこちらに顔を上げると、なんだか……泣いているようだった。
牛「…なにがあった。言えないなら言わなくていい、でもずっとその感じはやめろ。ご飯美味しくなくなる。」
牛「レトルトも気遣ってるだろ？」
「あ！余計なこと言わんといて！つかってへん！」なんてレトルトも口では言っているけど、コイツも理由は気になってるだろうしな。
「あ…ごめんね。レトさん。」
申し訳なさそうにレトルトの方を見て手を合わせるA。
レ「ええよ！Aちゃん。うっしーがほらそんなこと言うからあ。」
牛「え？！これ俺が悪い？！」
レ「これは…うっしーが悪いな！」
冗談を交えると打って変わってクスクスと笑い始める彼女に少し安心してレトルトと目を見合わせた。
「はあ〜、ほんと仲良いね。2人。」
「ありがと、ちょっとだけ元気出たよ。」
また昼飯を食べるA、ふいに手が止まってポツリポツリと語り出した。
「………私ね、今日キヨくんを振ったの。」
「でもね、いつも告白されてお断りするのとは違って、なんだか………ギュッて心が痛くて。」
「私、なんで…優しくしてくれたキヨくんに何にもできないんだろう…って、つらくて……キヨくん、あんなに………。」
「泣かない、って決めてたのに、…キヨくんの方が泣きたいのに私が泣いちゃって。そんな自分も嫌で………。」
「だめだ、ごめんね。」と目に涙を溜めて笑うA。
レ「Aちゃんはええこやなあ〜よしよし。」
そう言って彼女の頭に手を伸ばして優しく撫でるレトルト。
レ「Aちゃんは間違ったことしたわけじゃないやろ…？だから大丈夫！そんな顔してたら、また……」
「あ、ホラ。」ってニヤニヤ笑うレトルトの視線の先に頭を掻くキヨと初めて見る顔ぶれが4人で立っていた。
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作者名：抹茶ふらぺちーの！ | 作成日時：2021年7月29日 0時
