犬系男子 Kent. N. ｰ２ｰ

thirty-five story ページ16

*






健「ちょっと、公園よろっか、」



「.....はい、」









いつもの通り道にある公園。





お互いがベンチに座ったのを確認し、



健人先輩は話し始めた。








健「まずは、本当にごめんね...

俺、Aちゃんがそんなに色々考えてるなんて思ってもなくて、

本当に、気づけなくて、
Aちゃんが辛くなるようなことをして、

本当にごめんね、」





健「...でも、飽きたとか、
そんなこと思ったことなんて、一回もないよ？

Aちゃんを追い込むようなことしたのは俺で、こんな事言うのもどうかと思うけど、




Aちゃんは、

...俺のこと、信じられない？」




「そういう訳じゃ…っ、ない、

ただその、こんなこと言ったら面倒くさく思われるかもしれないけど、

先輩、最近、返信とか遅くなったし、
愛梨先輩ばっかりで、その、、

私、いても邪魔なのかな、とか思っちゃって、
その...」


健「邪魔なんかじゃない！

むしろ、Aちゃんがいてくれないと俺、




.....俺じゃなくなっちゃいそうで、怖い。」




「先輩...」







健「それくらい、

俺にとってAちゃんは必要な存在で、
ずっとそばにいたいし、いて欲しい。
どこにも、行って欲しくない...っ


でも最近は、ごめんね、



.......忙しくて、」









...また言われた。


"忙しい"って、








もぅ、いいや、





健人先輩には嫌われたくない。




けど、このままでいる方が、



もっと辛い気がする。





「...先輩、


私じゃ、言えないですか...？
その、

隠し事って、...なんか嫌だ。」






健「...っ、


その、」








やっぱり私じゃ言えないんだ...。




「何かあったんですか？
先輩に限ってとは思いましたけど、
やっぱりもしかして…「違う！」」


健「それは違う。

俺が好きなのは、いつでもAちゃんだけだよ？」







？「...私、！」




「え...？」




？「私のせい、なの。」

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