第二王子の胸の内 ページ41
ﾚｵﾅ「生まれた時からずっと
俺の頭の上にはどけられない岩が置かれていた」
『……ここは？？』
確かに
レオナ先輩の声で気付くと見慣れない景色。
すぐ近くで召使いのような人達がコソコソと話しをしていた。
召使いa「はぁ……第一王子のファレナ様はあんなに朗らかでいらっしゃるのに……
何故弟であるレオナ様はあんなに気難しくていらっしゃるのか……」
召使いb「しかも、全てを砂に変える魔法を使うなんて、
なんて恐ろしい……」
召使いc「2人ともやめないか！
誰かに聞かれたらどうする。」
ﾚｵﾅ「……もし、俺が第一王子だったらきっとこう言われただろう。
「第一王子のレオナ様は思慮深く強力な魔法を使いこなす魔法士だ。
能天気な弟とは大違い。」と。
それが第二王子になっただけでコレだ。
第二王子はやることなすことケチをつけられる。
第一王子を称えるためのダシにされる。
どうやったって、一番になれない。」
景色が変わった、レオナ先輩に似た男性が目の前に現れる。
ﾌｧﾚﾅ「レオナ！何故今日の式典に来なかった？」
ﾚｵﾅ「式典？あァ、兄貴の息子を国民に見せびらかす親馬鹿パーティのことか？
それは失礼を。つい二度寝しちまった。」
ﾌｧﾚﾅ「国民に未来の王の顔見せする大切な日だぞ。」
ﾚｵﾅ「確かにめでたい日だな。嫌われ者の第二王子の王位継承権が永遠に消えた記念日だ。」
ﾌｧﾚﾅ「そんな言い方はよせ！」
ﾚｵﾅ「生まれた順番が早い奴は得だよなァ
毎日歌を歌いながらゴロゴロ昼寝してたって王になれる。」
ﾌｧﾚﾅ「レオナ……たとえ王になれなくとも、お前は賢い。この国のために出来ることがたくさんあるはずだ」
ﾚｵﾅ「この国が頭の出来で王を決めるしきたりなら
やる気も出したんだがな。」
ﾌｧﾚﾅ「レオナ。待つんだ、レオナ！」
レオナ先輩が部屋を出ていくと同時に頭の中に再び先輩の声が流れた。
ﾚｵﾅ「ほんの数年遅れて生まれたというだけで
何故こんな思いをしなくちゃならない？
どれだけ勉強しようがどれだけ魔法を使えるようになろうが……
生まれてから死ぬまで兄より優秀だと認められることはなく、王にもなれない。
何故、俺は第二王子に生まれた？
何故、俺は永遠に一番になれない？
何故だ。何故だ。何故だ。
……人生は、不公平だ。」
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心春 - これは神作ですか！？めちゃくちゃ面白かったです！ 余裕があれば更新楽しみにしております！ (2022年2月9日 3時) (
レス) @page43 id: 4aa887a889 (このIDを非表示/違反報告)
ティア(プロフ) - すごく面白く一気読みしました！！次の更新とても楽しみにしてます！！！ (2021年12月15日 21時) (レス) @page43 id: 8d34c21b9b (このIDを非表示/違反報告)
かわあい - やばい超面白い！！次の更新が楽しみ！！ (2021年11月17日 18時) (レス) @page43 id: 173f9610a3 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 神作はこれだから、読むの辞められない！ww 続き楽しみにしてます！！頑張ってください！ (2021年11月4日 23時) (レス) @page42 id: 20fdbcd504 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかの(プロフ) - みのみのさん» みのみの様 お優しいコメントありがとうございます！ 大きな仕事の案件が終わり、落ち着いて来ましたので少しずつまた更新します！ (2021年10月22日 19時) (レス) id: e15f151ff6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆかの | 作成日時：2021年10月14日 13時
