触んなや ページ30
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Aside
侑｢……おい。｣
A｢ん？｣
次の日の朝練。
昨日干したままにしてたビブスを取り込んでいると、
眉間に皺を寄せた侑が近づいてきた。
侑｢どうゆうことか説明せえ。｣
A｢え、何が？｣
侑｢何が？やないねん！自分、治とどうなっとるんや！昨日まであんなにバチバチしとったのに、何しれっと元に戻ってんねん！｣
A｢あー、それは……あはは。｣
侑｢あんなにわかり易うギスギスしとったのやないか！お前らほんまに……！！｣
A｢ごめんてば……｣
はぁぁ、と大袈裟にため息をつかれる。
侑｢で、変な誤解は解けたん？｣
A｢とりあえずは。｣
そう答えながら、私は畳んだビブスをカゴに入れこんだ。
ついでに侑にはスクイズをまとめたカゴを持たせて体育館の中に戻る。
侑｢よかったな。好きなやつに嫌われずに済んで。｣
A｢……なっ！？｣
不意に侑が耳に顔を寄せ、こっそり呟いてくる。
顔を熱くさせながらも彼の方を軽く睨めば、
案の定、ニヤニヤとした表情を浮かべていて。
侑｢でも、どーせ仲直り止まりなんやろ？この侑くんがキューピットになったってもええで？｣
A｢ほんとうるさい…｣
遠慮すんなや〜って、肩組んできたりもして。
なんで朝からこんなに元気なのこいつ。
未だに意地悪く口角を上げる金髪に、ため息をついていると。
治｢…A、昨日のサーブ練の記録どこある？｣
A｢あ、えと、ストップウォッチとか入れてるカゴの中。｣
治｢カゴん中やな。わかった。｣
ふと現れた治。
そのまま背を向けて記録を取りに行くのかと思えば、
治｢………｣
侑｢……？なんやねん、治。｣
肩を組んだままの侑のことをじっと見つめてて。
何も言わない治に私も首を傾げていると
────バシッ！！
侑｢ったあ！？｣
治の手が、私の肩にある侑の腕を勢いよく払った。
侑｢は！？いきなり何すんねん！！｣
治｢人の彼女に軽々しく触んなや。｣
侑｢なんやヤキモチか！そういうのは彼氏になってから言…………って、は？｣
治のひと言に一気に目を丸くした侑。
交互に私と治を見てくるけど、
侑と同じく動揺していた私は、その視線から逃げるように俯くしかできなくて。
侑｢……はぁぁぁぁあ！！！？？？｣
そんな侑の雄叫びが、体育館中に響いた。
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名無し86757号(プロフ) - いつかのイラストを描いていた者です。2年ぶりに最初から読みましたが本当に素敵な作品でずっときゅんきゅんしています。いつまでも待ってますのでこの素敵な恋を素敵な形で完結していただきたいです。 (9月5日 21時) (
レス) id: 717f7bf83d (このIDを非表示/違反報告)
_zh(プロフ) - 面白い作品ほど作者が失踪するジンクスを実感しています。いつか戻ってきてくれるという淡い期待を持ちながらお気に入り登録しますね。 (8月30日 21時) (レス) @page43 id: d3a24f0cd7 (このIDを非表示/違反報告)
カービイ - ぼ、僕も!!!お話すごくおもしろかったので更新待ってますね。頑張ってください!!! (2022年8月5日 21時) (レス) @page39 id: 16e8e39b36 (このIDを非表示/違反報告)
サリア - 続き待ってます (2022年8月3日 4時) (レス) @page39 id: cceeb02c56 (このIDを非表示/違反報告)
サリア - 涙線崩壊してまった,,,この作品好き過ぎる (2022年8月3日 3時) (レス) @page29 id: cceeb02c56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らな。
| 作成日時：2021年2月13日 0時
