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ハチマキのジンクス ページ32

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亜嵐side





体育祭前日。



今日は体育祭の練習をすると言うよりも
準備がメインで。




各団ごとのパネルの設置やテント貼り、
炎天下の中着々と会場準備が進んでいく。





「…亜嵐くん。」



亜嵐「ん?ああ、園田さん。」





自分を呼ぶ声に振り返って見れば、
俺が保健室に運んだ件で話すようになった、園田さんがたくさんの荷物を抱えて立っていた。





園田「もしよかったらさ、これ3階まで持って上がるの手伝ってくれないかな…?」



亜嵐「うん。いいよ。」





そう答えて園田さんが持ってた3分の2の荷物を彼女から取り上げた。



2人で廊下を歩きながら、
あっという間に体育祭だね、なんて会話を交わす。





園田「亜嵐くんはさ、ハチマキのジンクス知ってる?」



亜嵐「え?ハチマキ?」



園田「うん。体育祭のあととかに好きな人のハチマキを貰ったら、その人と結ばれるんだって。」



亜嵐「そうなんだ。」



園田「それでね……」





園田さんの話に相槌を打っていると
前方に着順旗を持って友達と話しているAちゃんの姿を見つけた。



髪の毛を後ろでちょこんと結んでるのを見て、
伸びたなぁってバッサリ切った時のことを思い出す。



また伸ばすのかな、なんてぼんやり考えてると。





園田「…くん。…亜嵐くん?」



亜嵐「え?」



園田「話、聞いてた?」



亜嵐「あー、ごめん、ぼーっとしてた。」





眉を8の字に下げながらそう言えば
もう!って園田さんは女の子らしく頬を膨れさせた。





園田「あ、そうだ。今日部活ある?」



亜嵐「ううん。体育館、いろいろと物置くらしくて使えないんだよね。」



園田「私もなの。よかったら、一緒に帰らない?」



亜嵐「あー、ごめん。友達との先約があるんだよね。」





そっか、って残念そうな顔を見ける園田さん。


そんな彼女にもう一度ごめんね!って謝った。




本当は先約なんてない
というか、そんな約束、取り付けられてない。



ただ、一緒に帰りたいな、なんて思ってるだけのおれの願望。




俺が部活休みなら、きっと君もでしょ?




全ての準備が終わって着替えも済ませた俺は
2組の教室のドアを開けた。






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つやか(プロフ) - わああ!!ラストの展開とても素敵です!!この後の展開がすごい気になります!!更新頑張ってください!応援してます!!! (2020年5月14日 23時) (レス) id: c5cea9c268 (このIDを非表示/違反報告)
tomiryugu(プロフ) - 仕事中もにやけてしまってます!更新楽しみにしてます!頑張って下さい! (2020年5月14日 19時) (レス) id: 69aa066952 (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - まゆゆんさん» これでもかっていうほど焦れったいですよね笑 (2020年5月13日 23時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - Miiiiさん» 合コンのとこも発狂してるんじゃないですか!?(///∇///) してますよn((( (2020年5月13日 23時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - riehamaleina4さん» 楽しんでいただけて光栄です!!!! (2020年5月13日 23時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らな。 | 作成日時:2020年2月6日 20時

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