人助け ページ20
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Aside
夏休み前宣言したとおり、やっぱり部活三昧の長期休暇だった。
したことといえば、課題を進めるためいつもの4人で白濱くんの家に集まったくらい。
あ、あと、お盆はおばあちゃん家行ったかな。
三郎はというと、毎朝私を散歩に連れ出すものの、
最近はあのダンスの人に会えなくて
少しばかりつまんなそうな顔をして公園を横切るようになった。
私も久々に見たいなぁ、なんて思ってたり。
そうこうしてるうちに、すぐに2学期。
2学期の最初といえば、体育祭。
1週間前にもなると、ほとんどが体育祭の練習で。
当たり前だけど、ほぼ一日中炎天下の下。
中学の頃からずっと室内競技に逃げてきた私にとっては、なかなかの試練。
そして、ずっと日光に照らされたあとにはいつも通りの部活があり、
慣れない日々にどんどん疲れは溜まっていく。
秋が目の前と言ってもまだまだ高い気温と強い日差しに頭がぼーっとした。
「それではこれで今日の全体練習を終わります。解散してください。」
そんなアナウンスにふぅ、とため息。
やっと終わった……。
急いで部活行かなきゃ。
今日もドリンク多めに作って……
テントにある水筒とタオルの回収のため
自然と足は小走りに。
そして、たくさんの生徒の私物から自分のを見つけ出し、体育館に急ごうとした時だった。
────ドサッ!
「ちょ、大丈夫!?」
「誰か先生呼んで!」
何かの物音とともに
一気に慌ただしくなった、周囲の声。
声が集まる方に視線を移してみると
そこには崩れ落ちた直後であろう、しんどそうに地面に手を着く女の子の姿があった。
なんとなくわかる気がする。
たしか、5組の子だ。
でも、どうしよう。
何か出来ることは……
私と同じように、周囲もどうすればいいか困ってるようだった。
すると、そこへ
亜嵐「大丈夫?立てない?」
素早く駆け寄った白濱くん。
亜嵐「保健室運ぶ。ちょっとごめんね。」
そう言って、ひょい、と彼女を抱えあげた。
意識がある彼女は、突然のことに
え?って少し混乱気味で。
「きゃぁぁあ!」
「やるなぁー!」
颯爽と彼女を運ぶ白濱くんに、色んな声が上がった。
女子の黄色い声や、男子からの冷やかし。
A「……」
そんな声に埋もれそうになりながら、
心をざわつかせてる自分がいた。
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つやか(プロフ) - わああ!!ラストの展開とても素敵です!!この後の展開がすごい気になります!!更新頑張ってください!応援してます!!! (2020年5月14日 23時) (レス) id: c5cea9c268 (このIDを非表示/違反報告)
tomiryugu(プロフ) - 仕事中もにやけてしまってます!更新楽しみにしてます!頑張って下さい! (2020年5月14日 19時) (レス) id: 69aa066952 (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - まゆゆんさん» これでもかっていうほど焦れったいですよね笑 (2020年5月13日 23時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - Miiiiさん» 合コンのとこも発狂してるんじゃないですか!?(///∇///) してますよn((( (2020年5月13日 23時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - riehamaleina4さん» 楽しんでいただけて光栄です!!!! (2020年5月13日 23時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らな。 | 作成日時:2020年2月6日 20時