spring time

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「てか最低野郎のどこが好きなんだ？」

「は？最低野郎ってジヨンオッパのこと？
それはジュネでしょ！」

「は？テヨンヌナ泣かせまくって
悪いやつだろ！！少なくても俺のなかじゃ！」

「‥‥‥‥。」

そっか、私の好きなジヨンオッパは
ジュネにとっては好きな人を泣かせる
嫌なやつになるのか

私からしたら逆だけどさ

「優しいとこ、笑顔、声、立ち振舞い、全部」

「全部って(笑)」

「なによ」

「優しいことが良いとは限らないんじゃね？」

え？

「みんなに等しく優しくしてると
彼女からしたら不安なんじゃねぇ？」

それ

テヨンさんがそう思ってるの？

それに悩んで不安になって泣いてるの？



「俺は、好きな人以外は
優しくする必要ないと思うけど」

きっとテヨンさんはジヨンオッパの
そういうところを不安がってるんだね

ジュネはテヨンさんのそんな姿をみてるから

だからそういう考えなの？




「ふーん」

たしかにね、ジュネは有言実行だよね

あんたそういうお友達の扱いひどいもんね

テヨンさんに向けてた愛しそうな視線なんて
送らないしあんな顔も全くしないもんね


「ふーんってなんだよ」

「別に」




彼女になんかなったことないから、
みんなに優しいことがだめなんてわかんない

けど、その優しさのせいで
オッパから抜け出せないから

やっぱり優しいことも罪なのかもしれない
とは思うよ？

でも“彼氏が他の人にも優しいから不安”
そんな風に悩むテヨンさんが
正直、とても羨ましいと思ってしまった

同じ土俵にも入れない私からしたら
とてつもなく贅沢な悩みだから


「別にってムカつくやつだな」

「それはあんたね」

「だーーーーーー！！！！」

「やめてよ、それにうるさい」

「イライラボルテージが
お前のせいで上がったんだよ！！」

知らないよ、そんなこと
髪ぐちゃぐちゃすんな、大声だすな

「おま、変な髪型(笑)」

「ｲﾗ…あんたのせいでしょ」

「(笑)」


なに笑ってんのよ

怒ってんのか楽しいのか

忙しいやつ



ジュネとの帰り道は意外にも楽しかった




こんな風にジヨンオッパのことを
誰かに話したことがなかったから

うちに秘めてた想いを外に出せて
心が少し軽くなった気がする

初めての恋バナの相手がまさかのジュネだけど

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